置いてけぼりの日
どこかのホテルの一室。
宴会室のような場所で開催される何かの大会にわたしは出場するらしく、マネージャーらしき男性と2人で過ごしている。
15時開始なので少し仮眠を取ろうと目をつむったのが12時。
他人の気配で目を覚ます。時計を見る。16時。
マネージャーと談笑する母親とドアの内側に並べられた大量の段ボール。2人とも時間など気にも留めず、よく寝られましたか?などと聞いてくる。段ボールからは食べきれない量のショートケーキ。いろいろなお店で3,4種類づつ購入したのだろう。ロゴがはいったビニールの袋はよりどりみどりで、中から出てくるのはどれもよく似た白い無地の箱。こんなにもたくさんのケーキを誰が食べるというのか。
母親は「お祝い」と言った。
大会はもうすでに始まっているというのに、二人ともそれに気付いていないように振舞うから、わたしは。一人で絶望を噛みしめた。
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