第7話意地悪

窓を開けると、目の前は窓だった。

えっ? 驚いて、目を見開いた。


ガラス越しに見える空はうららかで、遠くで鳥が飛んでいた。


気をとりなおして、仕方なく、さらに窓を開けるが、残念ながらそこも窓だった。

???? 顔のまわりを疑問符が飛び交う。


昨日はこんなことなかったのに。素直にすんなり開いた窓が、今日はとても意地悪だ。


ため息をつきながら、さらにさらに開けると、やっぱりそこにも、また窓があった。


まあ、こんな日もあるさ。

あきらめて窓を閉めようとしたら、ガシャガシャ音がして、窓枠が壊れてしまった。


その途端、突然激しい雨が吹き込んできて、部屋が水浸し。


まさか、警告してくれていたの? 

割れたガラスを片付けながら、首をひねるばかり。


(窓を開けると…… 07)

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