生徒会長は素直になれない

登場人物まとめ 3章終了時点

《三章終了時登場人物まとめ》

〈学園生〉

・桜小路　綾乃

　本作主人公。愛ヶ咲学園生徒会長。二年一組。

　『性転換病』に罹り、女性となった元男性。

黒髪ロングのストレート。長く伸ばしているのは本人的にその方が女の子らしいから。実は胸がそこそこ大きいのだが、本人は友人のいずみが大き過ぎるため相対的に普通だと思っている。かなり人目を惹く容姿をしており、一週間に十回以上告白されるたこともあるほど。

　表の顔である生徒会長モードと素の自分とを使い分けて生活している。学園にいる間は生徒会長モードでいることがほとんどだが、家にいる間や零斗と二人だけの時は素でいることが多い。

　綾乃としてはどちらも自分であり、生徒会長モードを続けるのが苦というわけではない。むしろ理想の自分を多くの人に認めてもらえることに喜びを感じている。

　場当たり的な性格で、臨機応変をモットーに生徒会の仕事をしていたりもする。地頭の良さと生徒会長モードで誤魔化している部分も多い。

　零斗への想いは自覚している以上に大きいが、なかなか本人には素直に伝えられずにいる。

　最近は零斗への依存度が徐々に高まりつつあるが、自覚はあまりない。若干ヤンデレ気質が芽生えつつある。

・白峰　零斗

　本作のもう一人の主人公。愛ヶ咲学園生徒会副会長。二年一組。

　偶然綾乃の秘密を知ってしまったことから綾乃に付き纏われるようになり、そのままの流れで生徒会の副会長にまでなった。

　お人好しな性格で、厄介事に巻き込まれやすい。場当たり的な仕事をする綾乃のサポートをするために奔走することもしばしば。綾乃が完璧超人なため目立っていないが、勉強も運動もそこそこできる。

　一度綾乃に告白して以来は吹っ切れた部分もあるのか、積極的に綾乃に想いを伝えるようにしている。

　綾乃と付き合っていくうえでなんとかリードしようとしているものの、いかんせん綾乃が初彼女であるため失敗することも多い。

　零斗自身は気付いていないが、綾乃と付き合いだしてから徐々にモテだしている。

・藤原　更紗

　綾乃の友人。二年一組。

　金髪のロング。かなり明るい性格で、一年生の頃に持ち前のコミュニケーション力で綾乃と仲良くなった。ギャルのような格好をしているのは好きだから。

　あまり勉強は得意ではないが、綾乃といずみのおかげでなんとか赤点を取らずに済んでいる。他クラスに幼なじみの彼氏がいる。

　恋愛に関しては積極的な部分もあるが、攻められると弱い。意外と独占欲が強いタイプ。

・秋本　いずみ

　綾乃の友人。二年一組。

　黒髪ボブ。おとなしめの性格で、一年生の頃に同じ本を読んでいたことをきっかけに綾乃と仲良くなった。学年でもトップクラスの巨乳の持ち主だが、そのせいで注目を浴びることも多くコンプレックスになっている。

綾乃や更紗の恋バナを聞くのが好き。最近は綾乃や更紗の恋バナを聞いてもし自分に彼氏ができたらという妄想話を書くことにハマっている。

・水沢　司

　零斗の友人。二年一組。

　茶髪。イケメンなので最初はモテるが、すぐに振られてしまう。

　付き合ってみると違うかったという言われることが多い。付き合っている間はその人一筋だが、振られると一晩泣いてすぐに切り替えてしまうのであまり引きずらない。だが、そういった一面のせいで女遊びが激しいと誤解されている部分もある。

　男友達としている分には楽しいタイプ。

・高原　蘭

　生徒会庶務。一年三組。

栗色のセミロング。

綾乃に心酔している少女。とある一件以降、妄信的なまでに綾乃のことを尊敬するようになり、押しかけるような形で生徒会入りした。

綾乃が絡まなければ良い子なのだが、綾乃が絡むと一気に残念になる。

良家の娘で美少女なためモテるのだが、いかんせん綾乃以外に興味が無いため全て断っている。

綾乃と零斗の間に他にはない絆のようなものを感じており、そのため蘭は零斗に突っかかることが多い。もっとも零斗はほとんど相手にしていない。

・白峰　菫

　零斗の妹。一年三組。

　ダウナー系少女。本人はしっかり起きているのだが、いつも眠たそうな顔をしているせいで眠たいのだと勘違いされやすい。

　兄である零斗に対しては実の兄妹以上の感情を抱いている。しかし同時に零斗からは妹としてしか見られていないことにも気づいている。

　綾乃と零斗が付き合っていることについては複雑な思いを抱えているが、零斗が幸せならばと受け入れている。

　しかしそれはそれとして零斗のことを諦めるつもりはないので、最近は少しずつ積極的にアピールしている。

・黄咲　夢子

　一年四組。購買でバイトをしている。杏子の姪。

　茶髪のゆるふわセミロング。小悪魔系女子。本人にそのつもりはないのだが、持ち前の性格と態度のせいで勘違いさせてしまうことも多い。

　大学進学のための費用を稼ぐために叔母である杏子の働いている購買でバイトをしている。

他の人が食べているものが美味しそうに見えるという悪癖を抱えている。

・久瀬　透

　一年五組。更紗の幼なじみにして彼氏。

　黒髪短髪。剣道部に所属している推定180センチオーバーの男子。

　非常に真面目な性格なのだが、空気を読むのがあまり得意ではなく思ったことをそのまま口にしてしまいがち。

・西原　ほたる

　一年五組。

　一年生の頃零斗と同じクラスで、その時に助けられたことがあり零斗のことが好きになる。告白は残念な結果に終わったが、本人としては想いを伝えられただけで満足している。

・上丈　彰人

　愛ヶ咲学園生徒会所属。会計。二年三組。

　黒髪短髪。眼鏡をかけている。

　弟と妹と双子の弟妹がいる。5人兄妹の長男。コーヒー好き。甘い物が苦手。

　イケメンではあるが、堅い口調のせいで冷たい印象を持たれやすい。しかしその実は面倒見がよく、零斗や綾乃の勉強の手伝いをすることもある。

　綾乃には恋慕と崇拝の入り交じった感情を抱いている。綾乃の幸せが一番であるため、綾乃と零斗が付き合っていることについては素直に祝福している。

　同じ生徒会役員であるかげりとは仲が悪い。

・月凍　かげり

　愛ヶ咲学園生徒会所属。書記。二年二組。

　長い茶髪をポニーテイルにして纏めている。活発さと可愛らしさを併せ持つ少女。惚れっぽい性格。しかし、なぜかモテない。

　彰人同様、綾乃のことをかなり尊敬している。しかしそのせいで他の生徒会メンバー、主に彰人とぶつかることもしばしば。

　生徒会のムードメーカーで、綾乃からも頼りにされている。そのため殊更明るく振る舞うこともしばしば。

　同じ生徒会役員である彰人とは仲が悪い。

・風宮　愛乃

　愛ヶ咲学園生徒会所属。二年二組。

　真乃の双子の姉。髪は肩までで切っていて、青のインナーカラーを入れている。たまに真乃と入れ替わって遊んでいる。

　見た目の通り奔放な性格。学業も疎かにしがちでテストはいつも赤点ギリギリか補習組。

　そのため先生からの覚えも良くはなく、そんな彼女が生徒会役員であることに懐疑的な教師も多い。愛乃が生徒会役員になったのは綾乃からのスカウト。

　双子の妹である真乃とは仲が良い。

・風宮　真乃

　愛ヶ咲学園生徒会所属。二年二組。

　愛乃の双子の妹。前髪で目を隠している。髪の長さは愛乃と同じで肩までで切っている。奔放な性格である愛乃とは違って引っ込み思案で、表には出たがらない性格。

　本を読むのが好きだが、勉強は得意ではなく成績は愛乃よりも少し良い程度。愛乃と同じく、生徒会には綾乃からのスカウトで入ることになった。

　双子の姉である愛乃とは仲が良い。

・小鳥遊　トワ

　　二年一組。一組の委員長。

　お嬢様系女子。勉強でもスポーツでも綾乃に一歩遅れをとってることを気にしている。しかし、仲が悪いわけではない。

　過去に綾乃に生徒会選挙に負けており、その時からずっと綾乃のことをライバル視している。

　綾乃とは仲良くしたいと思っているが、プライドが邪魔をしてなかなか言い出せずにいる。そして綾乃と仲良くしていつも一緒にいる零斗に対してはかなりの敵意を抱いている。

　かなりのお金持ちで今は自宅ではなく別宅から学園へと通っている。

〈その他〉

・桜小路　朱音

　綾乃の姉。二十四歳。社会人。

　綾乃によく似た顔立ちだが、髪を茶髪に染めている。

　外では真面目、家では自堕落な性格。このあたりの切り替えは綾乃の生徒会長モードと素の状態の切り替えと似ている。

　綾乃のことは非常に大切にしており、直接口にすることは少ないがいつも心配している。

・桜小路　幸太

　綾乃の弟。中学二年生。

　反抗期真っ只中なため、口調こそぶっきらぼうだが『性転換病』に罹った綾乃のことは気にかけっている。だが、必要以上に構ってこられるのだけは鬱陶しいと思っている。

・黒井　修治

　綾乃の幼馴染みである黒井春輝の兄。朱音の婚約者。

　真面目な性格で、綾乃に謝る機会をずっと伺っていた。最初こそ失敗したものの、綾乃と腹を割って話したことでなんとか和解することができた。

　それでも綾乃との距離がまだあることは感じており、今の目標は綾乃からもう一度『シュウ兄』と呼んでもらうこと。

・黄咲　杏子

　購買部のお姉さん。二十四歳。

　茶髪のロングヘア。基本的にやる気なさげで、髪はボサボサになっている。

　綾乃が『性転換病』であることを知る数少ない人物の一人。

　珍妙な品を仕入れることを楽しんでおり、その度に綾乃から怒られている。だが、たまにヒット商品となり生徒達にブームを生むこともある。