第31話 NYの怪事件【中編2】
電光掲示板をマジマジと見つめる慎吾。
うーん。特に怪しい感じはないよなー?
手で触ってみたりしたが、特に何も起きなかった。
紫々森もアゴに手を乗せて電光掲示板と電光掲示板の間に背をもたれて考察しはじめた。
その時、スノーが声に魔力を乗せて吠えてみた。
ワンッ!
紫々森が壁の中に吸い込まれていった。
小山 おい!慎吾!紫々森さんが!
慎吾がすぐに小山の方を見て紫々森の腕を摑もうとした。
が、間に合わず、スノーがもう一度、吠えてみた。
スノー 僅かだけど、空間が出来るよ。行こう!
慎吾、小山、スノーの順に壁に出来た空間へ入っていくと、木々が生い茂る森のような場所へと出た。
紫々森 あぁ、良かった。皆も来たんだね?
慎吾 ここは?
紫々森 セントラルパークに似ている気がするけど、随分と暗いな~。まだ夜じゃないはずなのに。
小山が驚きながら指を指した。
その方向を見ると洋館のような立派な建物が少ない灯りで、うっすら見えた。
スノー あそこから魔臭が来てるよ。気をつけて。
3人と一匹は、暗い木々の間の道を歩き、洋館へと向かった。
その途中!木の上でガサガサと音が鳴り、葉っぱが何枚か落ちてくると葉っぱの形が変形していき、緑のブヨブヨした物が道をふさいだ。
全員が戦闘態勢を整えた。
緑のブヨブヨに口のような物が出来て牙が生えてきた。
慎吾 これって、魔物か?
スノー そのようね。魔臭がするわ
小山 おー!気持ち悪ぃ~!けど、天使ってやつより大分、マシそうだね。
緑のブヨブヨ5体はその場で道を塞ぎながら、気持ち悪い笑みを浮かべると、平べったくなり、その反動で慎吾達に飛んできた。
慎吾は片手で水の刃を作り緑のブヨブヨを切り、真っ二つにした。
水刃!
小山は指をメスにして切ったが、少し切れただけで、緑のブヨブヨの体当たりを腹に受け、尻もちを付いた。
そこへ追い打ちにもう一体が小山へ襲いかかったが、スノーが氷の爪で引き裂き、緑のブヨブヨが1体、泡になり消滅した。
スノー ウゥ~!
そして、紫々森にも1体が襲いかかり、紫々森は銃を持ち、ウワー!と叫びながら無我夢中で撃った!
ボンッ!とゆう音がなり、緑のブヨブヨは爆発した。
慎吾 スゲ~!何だよ?その弾丸!
紫々森 へっ?何で?
スノー きっと、銃に魔力を込めて撃ったんだわさ。今の。紫々森さんの魔法は、それね♪
紫々森 おー!マジか!でも、どうやったんだか(苦笑)
小山 おい!一体、逃げるぞ!
深山 慎吾 Lv85→Lv86
スノー Lv120→Lv120
小山 光太 Lv23→Lv25
紫々森 匠 Lv1→Lv3
へ、それぞれアップした。
慎吾 追いかけよう!多分、洋館に行く!
全員は走り出し、緑のブヨブヨを追いかけた。
スノー 今、主に聞いたら、あれスライムって名前の魔物かも?だって。見てないから、分からん!てさ笑
慎吾 ふーん。俺も零時みたいに相手の事が分かる魔法が欲しいよ。全部、初めて見るし。
スノー あれは魔王の特権だって、昔に話してたわさ。
慎吾 じゃ、今回の子供達の目が赤く光ったってのは別物なのか?
小山 あんなのが、この先、うじゃうじゃいたら、やべーんだけど!
そして、洋館の前に着いた。
門の横に大きな柱が2本あり、その柱の上に不気味な鳥のような銅像が立っていた。
その奥は右側に噴水がある庭と真ん中に道が見えていた。
慎吾が鼻に指を1本たてると、
全員がツバを飲み込み、息を殺して中の様子を伺った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます