第23話 怪事件1 前編
基地での情報交換を終えてから1週間後、
海外の捜査資料から見えた一つの事件に零時は担当者である国際刑事である紫々森の付き人としてドイツへ行く事になった。
まずフランクフルト空港に到着し、待ち合わせ場所のマンハイムへとタクシーで向かった。
紫々森 マンハイムはね観光地で有名で、美術館から博物館、教会と何でもある所なんだよ。何といっても料理が美味いんだ。
零時 ふむ。これは素晴らしい♪
茶色を基調とした建物の並びにタイル調のアスファルト。そして、所々にある自然との一体感が美しい街で二人は降りた。
零時 確か、事件現場は教会だったな?
紫々森 そうだ。ジェズイット教会のまん前だよ。今、コチラの刑事が担当者として僕達を待っていてくれている。前代未聞のようでね。とても、お困りになっていた。
教会の前で、グレイのスーツポケットに片手を入れ大きく手をふり、待っていたのは零時と体格差のない、180センチはある男性だった。
二人に手を差し伸べ握手をすると、
Schön, dich kennenzulernen Ich bin Albert, die Stadtpolizei.
Vielen Dank. Das ist Reiji
と挨拶をした。
紫々森 零時くん、ドイツ語は大丈夫なんだね?
零時 まぁ、この星の言語は大体を習得したので。でも、慣れた言語が良かろう?
分かりやすいようにしてやろう。
零時のレッドアイが発動するとアルバート刑事の言語が日本語に変わった。
どうぞ、現場はコチラです。送った資料は読まれましたか?
紫々森 おー、何と不思議な。魔法とは本当に便利ですねー!
零時 あぁ。読んだ。死後1日しか経っていない人間がミイラ化して教会の前で倒れていたのだろう?
便利な代償はあるがな。
アルバート そうです。あくまでも目撃者の情報により、そうゆう見解になっていますが、そんなバカな話しを到底信じれません。
がしかし、日本での天使事件を知り、もしかしたら。と思いまして。
あぁ、私の事はアルビ-で良いです。
零時 うーん。実際の死体は見れないのか?
アルビ- それなら、既に埋めてしまっていますが、掘り起こせば何とか見る事は可能です。
が、、、あまり、オススメはしませんよ?きっと肉が食えなくなる笑
零時 いや、俺は大丈夫だ。紫々森さんは?
紫々森 うん。僕も見慣れているよ。これでもね?アメリカで研修をした事もあるんだ。
そして、死体が埋められている墓場へ行き零時達は死体を見た。
死体は紫色と茶色の腐敗した姿に変わり果てていて、手には指輪をはめていた。
零時は死体の手に触れ、目を瞑った。
零時 ふむ。地下から緑色の奇妙なガスが。
これは確かに魔法のようだ。
紫々森 人を1日でミイラに変える魔法なんて、あるのか?
犯人は?魔人なのか?
アルビ- 私にも信じれません。
零時 見えたのは断片の少しだけだ。死後、数時間であれば、もう少し見えたのだが。とりあえず、教会近くのマンホール周辺を調べてみると良いぞ。
ミイラ化する魔法は聞いた事がない。だが、この世界の人間以外の仕業である可能性は確かにある。が、今は言い切れはしない。
何であれ、この世界の人間との契約は守るつもりだ。
アルビ- おぉ、心強い!
そして、マンホール付近へと向かった。
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