第13話 妖精
父と約束をした7月15日
零時は章典にシャドーを使わせた。
零時の影が実体化し、零時がもう一人増えた。
章典 これ、どうするんだよ?
てか、光りがある昼間しか使えねーぞ?
本物の俺は合宿へ行く。
シャドーは拠点へ行かし、魔界からの使者を迎える。拠点の電気は付けっぱなしなら消えぬか?
章典 いや、場所により影は出来なくなる。
俺も試した事があるんだよ笑
電気は消し暖炉の明かりだけなら影は消えんだろ?
章典 暖炉の前、限定なら、多分。
それで構わん。
零時本体は免許の合宿所へ行き、教習漬けの毎日が始まった。
そして、合宿所へ行っていた8月5日
拠点のシャドーの所に使者がやってきた。
魔王様~!久しぶりです~♪
パタパタと小さな羽を動かし、体長が30センチ程の妖精族ピクシーが拠点の魔花がある庭にやってきた。
ルールーが来たのか?
まぁ、座れ。
ルールーは庭が見える窓から入ると零時の肩に座った。
で、状況はどうだ?
ルールーが小さな胸ポケットから小さなメガネを出し、かけると小さなペンとメモ帳を肩から提げているカバンから取り出した。
えー、大臣様の話しですと、大ピンチ!
との事です。
それと~、コール様が忘れているのでは?と心配されていました。
零時 いやいや、それはコチラのセリフぞ。
暖炉の火がパチパチとなり、そこに薪を足しながら零時は話した。
零時 俺を戻す転生装置はどうした?
はい。あー、その件は、どうやら2度、実験をし失敗を重ねた結果、爆発を起こした。
だそうです苦笑
零時 そうか。なら、まだかかりそうであるな?
で、俺が忘れているとは?
はい。この世界を魔素で充満させ、仲間を増やし第2魔界を創成する話しです。
零時 んっ?仲間を増やし帰還するのだろ?
いやいやいや!大臣様は、もしも勇者と名乗る転生者に魔界を奪われた場合は、コール様が創成される予定のコチラの世界へ移るのだと言われていましたよ。
勇者が魔界を乗っ取るのだから、勇者がいた元世界、つまり、コチラの世界を乗っ取るのはおかしい話しではないと。申していましたよ。
ルールーが零時の肩の上で細く小さな足をバタつかせながら、話した。
なるほど。やはり、俺の記憶は一部は無くなっていたようだな。魔法もな、忘れていたものがあってな笑
思い出した魔法も、まだ、全部では無いかもしれん。
で、それなら、なぜ大臣で、この世界を変えない?
はい。それも忘れているようですね笑
メガネをくいっとあげ、メモ帳のページをめくった。
実は、この弱っちー世界はですね、天界の神により結界が張られていまして、レベル100以下か、魔力値10000以下の者しか来れないようになっているようです。
なので、コール様の成長を待っていたのです。
そ、うであったか。色々が繋がった!
と申しますと?
以前、別国から、俺を暗殺しようと使者が来た事があったのだが、その者が弱くてな。疑問であったのだ。
そうなんですー!だから本日は、コール様1番のお気に入りメイド♡のアタシが来たんです~♡アタシ、戦闘向きじゃ無いので
そうか。そうゆう事にしておこ~
で、あれは?
あっ、魔力測定器の設計図ですね!んしょ、コチラです~♡
零時が人差し指と親指でつまみ、片目で覗きこんだ。
あっ、妖精の粉で小さくしたままだった!ごめんなさい!
ルールーが息を吹きかけ、元の大きさに戻した。
零時は設計図を入手した。
そして、教習所へ行った本物の零時は1ヶ月後、あっさりと自動車免許を取得し、父から車をプレゼントされた。
シャドーの零時と本物の零時は再び1つになり、零時にシャドーの記憶が入った。
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