第13話調査
ディバインナイトの称号を取り戻したラディは、事件の現場であるシーチキンズアイランドに向かった。
シーチキンズアイラアンドは一部ではこう呼ばれていた。「万引きの盛り場」と。
おもちゃもお菓子も置いてある、夢のような店なのだが、周辺の原住民たちの民度が低すぎて、「万引きするのが当たり前」という感覚でいる。
ビッグフォレスト警察も狡猾な原住民に手を焼いていた。
そうこうしている間に、ラディもシーチキンズアイランドに到着した。
この店の中にアックスメンの残党がいるのだろうか? ラディは店の中に入ろうとする。
店の中が騒がしい。何かあったのだろうか? ラディは急行した。
「おい、離せよ!」
「警察に突き出してやる」
別段何もおかしいところはない。万引きをした子どもが捕まっていただけだった。
「あ」
思わずラディは声を出す。その万引きをした子どもに見覚えがあったからだ。
それはラディと同じ学年、不良の一組に在籍する、「ガイア」という生徒の弟だった。
「金払えやいいんだろ!」
「そういう問題じゃない!」
行為いう時ラディはどうするべきか? 少し考える。店員のおっさんをこのでんせつのつるぎこと木剣で叩き斬り、ガイアの弟を助けるのが一つ。もしくは、警察が来るまでことの成り行きを見守るか。
恐らくは後者だ! その考えに達したラディは外に出てきたガイアの弟と店員の横を通り、シーチキンズアイランドの店内へと入ろうとした。
「あ、テメエ! ラディじゃねえか! 早く助けろ!」
振り返り、ラディは問うた。。
「ガイアの弟よ、そなた何をした? 万引きか?」
「当たり前だろ。ここは万引きしていい店なんだから」
「ガイアの弟よ、警察へと行き罪を償ってくるといい。それが神の説いた道だ」
ガイアの弟はギャンギャンわめき立てている。みんなやっているからいいんだ。そんな身勝手な持論を怒鳴り散らしていた。しかしがっしりと店員に掴まれた腕は、離されることはなかったため、ラディはその振り上げられた拳の被害にあうことはなかった。
そして警察官がパトカーに乗ってやって来た。それでもガイアの弟は暴れていた。
「ラディ! 覚えておけよ! 殺してやる!」
そしてガイアの弟はパトカーに乗せられ、去っていった。
ラディはその光景を見て、一言だった。
「やむ無し」
後日のことだった。ラディが通うビッグフォレストイースト小学校の自分の机の中、手紙が入っていたのだった。
開けて読むと、そこにはミミズが阿波踊りをしているようなヘッタクソな文字で、「果たし状」と書かれていた。
何が書かれているか、解読不能ではあったが、なんとか「スタジアム」という文字は読めた。
この辺にあるスタジアムといえば、区長が道楽で作った「ビッグデンスタジアム」だろうか?
謎だ。謎が謎を呼ぶが、とにかくビッグデンスタジアムに行けば何か手がかりが得られるかもしれない。ラディはビッグデンスタジアムに向かうことにした。もちろん授業が終わった後に。
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