第22話
その場に広がってるのは魔族による人間の蹂躙。
「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!」
「死ねぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええ!クソ人間!」
「我らが王のためにィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」
魔族たちの笑い声、得意げな声。
それに対して。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!!!」
「嫌だァ!しにたっ」
「たしゅ……たしゅけ」
「お母さんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!」
人類側が上げているのは悲鳴と悲痛な叫び声。
「……ッ!行くッ!!!」
それを見てマキナが驚愕し、すぐさま聖剣を握って魔族へと斬りかかる。
「がんばれー」
僕は馬車の上でマキナに対して声援を送り、ほっと一息つく。
「んー」
そしてこの場全体を眺める。
魔族は結構進撃出来ているみたいだ。
「へぇ……面白い奴が要るじゃんか」
そして、僕の視線はとある一つの場所に固定される。
この場で最も強大な力を振りまき、荒れ狂っている男……レイオフだ。
自爆した時……ちゃっかり逃走していたことには気づいていたけど、まさかあれをやっているとは。
「やっほー」
僕は大暴れして、多くの人間を吹き飛ばし……そしてレインとレルを相手に無双していたレイオフの前へと立つ。
「オマエハァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
僕を見た瞬間にレイオフは声が枯れるんじゃないかと心配になるぐらいの大きな声を上げて僕を睨みつけてくる。
「随分と僕に執着しているようで……二人とも、後は僕に任せていいよ」
ボロボロになるまで戦っていたレインとレルに向かって僕は一声かける。
二人は本当に限界だったのが、そのまま僕の方へと倒れてくる。
「ははは……」
もたれかかってくるレインとレルを引き剥がそうと僕は二人へ自分の手をかける。
「……ッ!?」
待って!?引き剥がせない!?かた!?
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