第15話

 戦場。

 魔族と人間がぶつかり合う最前線。

 そこで僕が何をしているかと言うと……。


「こっちにも弓矢をくれ!出来るだけ多く!こっちには塹壕に入ってこようとしていいる奴らが多いんだ」


「はいさー」

 

 僕は兵士の一人の言葉に頷き、異空間に仕舞ってある弓矢を渡して良い最大まで渡してあげる。


「助かる!」


「こっちには……」

 

 補給。

 重要なもの全て、補給品が揃っている最前線の基地から最前線にいる兵士たちの元まで補給物資を運んであげるのが僕の仕事だ。

 別にやろうと思えば……この戦争を終わらせられるが……やりたくない。

 

 僕は補給をしてみんなをサポートしているのだ。

 異空間収納を持っている僕は一気に多くのものを運べるので補給を担当する人間としては最適に近いだろう。

 僕だけで前線の半分の兵站を支えている。

 

 そして、僕がいる分必要なくなった補給担当の人は、各地で色々なことを出来ている。


「いつも助かるなぁ」


「これが僕の仕事だからね。補給はしっかりとやるから、その代わりに前線を抜かれないでよ?」


「おう!任せろや!一歩たりとも先へは進ませさせないぜ!」

 

 僕の言葉に対して前線にいる


「女はッ!女は補給されないのか!」


「少し離れたところに女性の前線があるでしょ?そこに行きなよ」


 前線には女や男も居る。

 別々の性別でごちゃごちゃにせず、同じ性別で固まらせているのだ。


「……あいつらじゃ勃たねぇ。汗臭いし、毛は剃ってないし、筋肉質だし……」


「えぇー。別にそれくらい良くない?」


 別にそれくらい全然良いと思うんだけど……女性であることには変わりないし。


「お前の守備範囲……異様に広かったもんな……ドン引きレベルで」


 僕に対して周りの男子兵士諸君が畏敬の念をぶつけてくる。


「じゃあ……僕は女性側の方に行って補給してくるよ」

 

 そんな彼らに対して僕は告げる。


「おうよ!そのまま何人か抱いてきてしまえ!」


「抱かないよ。好きな人しか抱いちゃいけないんだよ?」


「……お前、変なところで真面目だよな」

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