第10話
「ふんふんふーん」
僕は気分良くこの場を歩く。
この場。
魔族との激戦が繰り広げられている最前線の基地を歩く。
ここには最前線にいる兵士のための兵糧から武器、娯楽用品。作戦を立てる指揮官に、遊撃隊である勇者率いる精鋭騎士団。
全てが集まっている……心臓部と言っても良いような場所であった。
ここが潰されれば最前線も崩壊する……そんな最重要拠点であると言っても良いこの場所には護衛として、レインやレルが駐屯している。
今まで奇襲を仕掛けてきた多くの魔族をレインとレルが容易く叩き潰していた。
ちなみにだけど、ニーナは敵の本陣。
魔族たちの住んでいる国に赴き、そこで人を殺して、略奪して回っている。
死体から重要なものをあさり、家々から食料は衣服、住居を奪って……盗賊のような暮らしを行っている。
「えっと……どこに居るかなぁ」
そんな中、僕は勇者と接触するために勇者のことを探す。
今代の勇者の実力を知っておきたいのだ。
「みーつけた」
僕は一つのテントから勇者の気配を感じて笑う。
これは間違いなく勇者の気配だろう。……僕が勇者に力を分け与えているので、間違いない。
というか、間違えようがない。
「入るよー」
僕は勇者の居るテントの中へと入る。
「おっほぉーッ!!!良いのぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!ぎもぢいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
なんか全裸で、子作りする時の穴に聖剣の柄を差し込んでいる勇者が大きな声で叫び、辺りをびちゃびちゃにしていた。
ちなみに僕が寝ることだと思っていたあれが、子作りだと知ったのはもうひとりの僕の知識を手に入れて体。
あれは好きな人とだけするものらしい。
道行く人に誘われてするものではないようだ。驚きである。……梨々花に嘘を教えられた。
というか、梨々花ってば暴走しすぎだよ。
「何しているの?」
たまに下界を見ていると……結構こんな感じのことをしている人が多いのだけど……一体何をしているのだろうか?
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