第17話
さて、と。
一体何が起きたのか。
まずは情報を整理しよう。
魂の入ってない抜け殻と融合した。
そしたら魂の質量が増えて、口調がもとに戻った。
ふむ……謎だ。謎の謎の謎だ。
まず口調がもとに戻ったのは魂の質量が増えたからだろう。梨々花がやったのが少しだけ歪んでいた僕の魂のテコ入れした……という話だから、魂の質量が増えたせいでうまくテコ入れできなくなったのだろう。
次になぜ魂の入っていない抜け殻が僕と融合して魂が増えるか、だ。
ここが一番の謎だと言ってもいい。
魂の入っていない抜け殻なのに……なんで融合して魂が増えるなんて結果になるんだ……?普通に考えておかしいだろう……。
体重……が、増えるなら、まだしも……?
いや……そもそもの話。なんで僕が二人いるんだ……?
もし!もし、だ……僕が二人いる理由が……!なのだとしたら……!
「ちょっと!」
僕が思考を回しているところをアレリーナが僕の耳元で叫ぶ。
「ぼーっとしていないでよ。これから色々と大変なんだから!あなたッ!自分が何した……のかわからないのよねッ!!!こんちくしょうッ!!!」
アレリーナが一人で自己完結して、叫ぶ。……忙しい人だなぁ。
「お兄に近づきすぎ」
「あふんッ!」
梨々花がアレリーナを引っ張って床に転がす。
別にどれだけ近かろうか……構わないんだけど……。
「我が我のことを知らぬというのは問題であろう。我についての説明を行うが良い。我へと享受させてもらうのだ。感謝せよ(僕が自分のことを知らないって言うのはだいぶ問題だよね……昔、僕が何をしたのか。教えてくれないかな?)」
「……その傲慢ボイスに少しだけ懐かしさを感じている自分がこれ以上ないまでにうざいわ……なんで……なんでこうなっちゃったんだろう」
……それはだいぶ末期症状だと思うよ。
「そうね……じゃあ話し始めましょうかしら。……あなたが一体何をして……あんな厳重なところに捕まっていたのか……。なんか消えちゃったけどね!!!」
アレリーナが叫びながら説明を初めた。
あとがき。
謎だけを残したら前に怒られたことがあるので、ちゃんと考察出来るようにヒントをッ!……というか多分答えだね。
さてはて。
何をしちゃったことにしよう……アルベト。
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