第7話

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 叫び疲れたアレリーナが息を切らす。


「……何なの……?本当に何者なの?も、もしかして……本当に別人なのかしら?」


 アレリーナの困惑したような声が呟かれる。


「……あれ?」

 

 僕の膝の上でスリスリしていた梨々花が疑問の声を上げる。

 下へと視線を送ると、梨々花の視線が僕ではなくアレリーナへと送られていることに気づく。


「もしかしてアレリーナ……?」


「え?」

 

 梨々花の言葉にアレリーナが疑問の声を上げる。


「え?……いや、まぁ、そうよ?」

 

 困惑した様子のまま梨々花はアレリーナの言葉に頷く。

 アレリーナはちゃんと自己紹介を行っている。しっかりと梨々花にアレリーナと名乗っている。

 梨々花の『もしかしてアレリーナ……?』という言葉は疑問でしかないだろう。

 

「やっぱり!間違いないわ!アレリーナじゃないッ!!!ってなるとお兄は……?アルベトォ!?……魂しか見ていなかったから気づかなかった……」

 

 ……『魂しか見ていなかった』?

 え?なにそれ……魂って見れるようなものなの?……僕の常識が足りないの?


「ちょっと待って……?それじゃあ……ゲームの世界に転生してた、ってことなの?」


「一部は否であるな(いや……それはちょっと違うかな?)」


「……ん?ちょっと待って?なんでそんな偉そうな喋り方なの?」

 

 僕の言葉使いに違和感を覚えた梨々花が首を傾げる。


「知らぬ。我の話す言葉は勝手にこうなるのだ(さ、さぁ……?知らない。なんか……話す言葉)」


「……なるほどね!えっと……じゃあ」

 

 梨々花がなにやらよくわからい機械の数々を取り出して、それらを僕につけていく。

 ……?なに、これ?


「これでどうかな?」


「え?何が……?え?」

 

 僕の自分の口から発せられる言葉に疑問符を覚える。


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええええええ!?」

 

 そして、僕は驚愕の声を上げた。

 なんか戻ってりゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅううううううううううううううううう!!!

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