第5話
「ふむ……(なるほど)」
僕がアレリーナの言葉を聞いて一言頷く。
その瞬間。
すぐ近くで謎の力が爆発する。強大な力が吹き荒れ、暴風が巻き起こる。
「きゃッ!?何!?」
僕たちが乗っていた馬車は爆風に当てられて派手に吹き飛んでいく。
御者は慌てて馬車を降り、僕もアレリーナを捕まえて馬車から降りる。
「な、何なの!?……ッ!!!あ、あれは……」
アレリーナが少し離れたところ。
そこに浮遊している謎のポットのような機械を指差す。
……え?何あれ?
初めて見る謎のものを前にして僕のテンションは上がる。
プシューッ
ポットのようなものから白い煙が上がり、ゆっくりとポットのようなものの蓋が開かれる。
「……ッ!ほう……くくく。実に面白い。久しぶりであるな。梨々花よ(ほえ?なんで梨々花がいるの?)」
ポットのようなもの。
蓋が空き、中が見えるようになったポットのようなものの中にあったものを見て僕は驚愕の声上げる。
そこに居たのは……久しぶりに見る梨々花の姿だった。
え?なんでここに居るの?
梨々花も死んじゃったの……?だとするのであればあのポットのようなものは一体……?
「お兄ッ!!!」
ポットから出てきた梨々花が僕の方へと抱きついてくる。
……ん?いつの間に僕の目の前にまで移動したんだ?転移魔法か?
「お兄ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
僕にへと抱きついてきた梨々花が僕に顔をこすりつけてくる。
「……四人……二人」
ん?四人?二人?何の数だ?梨々花がボソリと呟いた数を聞いて僕は首を傾げる。
「え?え?え?」
僕の隣のアレリーナが混乱に頭を混乱させている。訳がわからない。そんな様子である。
「い、妹……?兄……え?え?え?兄なんか居ない、よね?どういうことなの……?というか、そもそもあれは何……?過去の遺物なの?……わ、私ってば夢を見ているんじゃないかしら?……そう。きっとそうね。そもそも……あの帝国が滅んだってのが信じられないのよ」
とうとう現実逃避はまで始めた。
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