第39話

「行くぞ?(行きますよー)」


 僕は魔法を発動させる。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああ!!!」

 

 雷、炎、水、土、風、光線、溶岩、弾丸、爆発……様々な魔法をレイオフに飛ばしていく。

 レイオフはそんな魔法の数々をなんとか回避し、逃げ惑う。


「2」


 僕は魔法の数と連射、威力を全て二倍にする。


「クッ!!!ァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」


 レイオフは叫びながら、必死に回避し続ける。


「3」

 

 今度は三倍だ。


「ッ!?あっがッ!?」

 

 レイオフはとうとう回避できなくなり、僕の魔法を食らって倒れる。

 そして倒れてしまったレイオフに追い打ちをかけるように大量の魔法をぶつけていく。

 

「あ……あ……あ……」

 

 僕は一度魔法の発動を辞める。

 既にレイオフは死にかけだ。


「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 それでもレイオフはボロボロの体に鞭を打って立ち上がる。


「出鱈目な……化け物めッ!!!」


「あの程度で我を断ずるな。我は150万以上にまで増やせるぞ?(3まででそんな感想ですか??僕は150万以上……余裕ですよ?)


「もう……どうしようもないではないか……」

 

 レイオフは覇気のない声で呟く。

 自らに勝てる可能性が一ミクロンもないことを察したのだろう。

 ちょっと遅いかな?っとも思うんだけど。


「クソッ!壊れろッ!」

 

「何だこれはッ!」

 

 頼みの綱だったらしい魔族たちは僕の魔法によって拘束されている。

 僕が魔法で作った頑丈な巨大なシャボン玉の中だ。


「ははは……こここそが俺の死地だ……俺はここで死ぬ……だからッ!」


 レイオフは転移魔法を発動させる。 

 あ、転移出来たんだ。

 転移した先は僕の背中である。






「お前も一緒に死ね」 






 そして、レイオフが小さな声で呟き、魔力を膨れ上げさせる。


「ジークサタンッ!!!我らが魔王様にッ!!!魔族にッ!!!栄光あれッ!!!」

 

 そしてレイオフがそう叫ぶと同時に、魔力が膨れ上がり……そのまま大きく爆発した。

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