第38話

「そ……んな……」

 

 レイオフが絶句し、体を震わせる。


「嘘だッ!嘘だッ嘘だッ嘘だッぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!」」

 

 レイオフがみっともなく叫ぶ。


「これ以上手はないようだな(なんか終わりみたいですね)」


「まだッ!まだだ!今ッ!ここに続々と魔族たちが集まってきているッ!もっと数がいさえすれば……ッ!」


「無駄だ。どれだけ劣等種が集まろうとも我には何の影響もない(意味ないですけどね。多分)」

 

 僕は一歩踏み出し、レールガンを異空間へと仕舞う。

 悪天奉還で倒してあげても良いけど……今回は別の方法で倒してあげよう。ずっと同じ倒し方というのも味気ない。


 ドンッ

 

 僕は地面を一度……大きく蹴る。


「……ッ!?」

 

 床を滑るように僕は進み、レイオフとの距離を詰める。


「カハッ!!!」

 

 そして、僕は正拳突きを繰り出す。

 レイオフは慌てて盾を出して防御するも、僕の正拳突きは盾を破壊してそのままレイオフの腹に


「一閃」

 

 そして僕は自らの魔法で刀を作り……一閃。

 レイオフの右腕を斬り落とす。


「アァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 レイオフは腕を抑えて叫びながら……僕のことを血走った目で睨みつけてくる。


「一つ知らせておこう……我があのおもちゃを使っているのはすぐに戦いを終わらせぬためである」

 

 僕はカッコつけて言葉を話す。


「は……?」


「我はあんなのもの……使わぬ方が強いぞ?」

 

 膨大な魔力を漂わせながら手元の武器を様々なものへと作り変えていく。


「……ま、だ?」


 僕の言っていることが理解出来ずに呆然としているレイオフ。

 そんな彼に向かって僕は不敵に告げる。


「我は未だ100分の1の力も出しておらぬ」


「は……?」

 

 理解を拒絶するかのようにレイオフが呆然と……呟く。


「レイオフ様ッ!!!」

 

 そんなやり取りをしていると、続々と魔族が集まってくる。

 そしてその魔族を追いかける人間たちも。


「くくく……観客が集まってきたではないか。そろそろ終幕と行こうではないか」

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