第40話
自爆。
弱者が取れる強者に対抗するための手段の一つだろう。
己の魔力……生命エネルギーまでも全てエネルギーへと変換し、小規模の……絶対殺すという圧倒的な威力を持った爆発を発生させる。
この世界において自爆は誰にでも使うことが出来る。
そのため、そこらへんの一般市民であっても油断することは出来ない。
戦争で、略奪のために村にやってきた部隊が自爆特攻攻撃を受けて全滅した……なんていう話もある。
もし……この世界に大日本帝国軍がいたのならばもっとやばいことになっていただろう。万歳爆発特攻、一億玉砕……この世界ってばやばいな……。
桜花、回天、伏龍、震洋……これらに続く特攻が生まれていたかも知れない。
「ふー……」
そんな自爆。
魔族四天王であり、強力な強さを持ち、魔力も生命エネルギーも桁違いなレイオフの自爆……たとえそうであったとしても、僕を傷つけることは出来ない。
「下らぬ最後だ(びっくりしたぁ……)」
僕の体には傷一つついていない。
……その代わりに、服と仮面は吹き飛んだけど。
「……アンノウン様のッ!!!」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
「ちっ……」
僕の裸体が顕になる。
この場にいるレインたちを始めとしたみんなに……魔族を追いかけてここまでやってきた人間たち、それに僕の魔法で拘束されて魔族たちが僕の裸体をバッチリと確認する。
……めちゃくちゃ素顔開放されたじゃん。特に強い理由はなかったけど、ものすごく一生懸命隠していたのに……。
魔法を使っ吹き飛ばされてしまったレインから貰った軍服を魔法で作り出し、自分の体を覆う。
そして仮面を作り出し、被せろうとする。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああ!!!」
……え?
全然見知らぬ女性が僕のことを指さして叫ぶ。
「あなたはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!なんでッ!なんでこんなところにあなたが居るのよッ!!!」
……ふぅん。
厄介事が歩いてやってきてしまったかも知れない。
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