第27話

 褒められた。


 撫でられた。

 

 見てくれた。

 

「あぁ……」

 

 ようやく報われた。

 私は自分の元から離れていくアンノウン様を呆然と見送る。


 救われた。

 化け物となった私を受け入れてくれた。

 化け物となった私に優しく触れてくれた。

 化け物となった私を再び人に戻してくれた。


「あぁ……」

 

 人へと戻った私を讃える声が聞こえてくる。

 私を人へと戻してくれたアンノウン様を讃える声が聞こえてくる。

 何を今更。

 彼ら、彼女らの私を讃える声などどうでも良かった。……そんなことより私のために動いてくれたアンノウン様に。

 私とアンノウン様の二人の思い出に干渉してくる蛆虫どもを駆逐してやりたかった。

 

「……」

 

 目の前で。

 私の目の前で堂々と歩いていたアンノウン様がド派手に転ぶ。

 地面に落ちていた小石に躓いて。


「くくく……我の覇道を止めるとは。中々やるではないか」

 

 立ち上がったアンノウン様は負け惜しみを言うかのように、言い訳を話す子供のように、言葉を話した。


 『K・A・W・A・I・I』


 私に衝撃が走った。

 アンノウン君……?

 母性がくすぐられ、 




 あとがき

 読者様の意見を元に完成した承認欲求高めの隷属愛甘々お姉ちゃんキャラです。

 甘々お姉ちゃんへの持って行き方雑じゃね?とは言わないでください。雑じゃないです。

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