第7話
アレイスター帝国
急激な発展と軍拡を行い、長年大国として君臨し続けているイルミ王国と対等な地位にまで上り詰めた偉大なる帝国。
そんな帝国が魔族によって滅ぼされたというのである……魔法で帝国を見ているけど、どうやら本当っぽい。
帝国が誇る巨大な帝城が見事壊滅している。
……え?マジで?アレイスター帝国ってこの世界で唯一産業革命に成功していた国だよね?
帝国が一番勢いあって、国力もイルミ王国を越えていると思ったんだけど……そんな国が魔族によって壊滅したの?
パッと魔法で確認した感じ、ガチの軍が派遣されたというわけでもなさそうなんだけど……一部隊が派遣されているに過ぎないんだけど……。
ゲ、ゲームに出てくる魔族ってばこんなに強かったんだ。ゲームの主人公が勇者として大活躍していたからそんな強強なイメージがなかったんだけど……。
闇落ちしたアルベトは化け物だったけど。
「終わりました」
「終わったよ!パパ!」
天井の穴を埋め終わったレインとニーナが僕の元へと戻ってくる。
「うむ。ご苦労(ご苦労さまでした)」
僕はレインとニーナに労いの言葉を投げかける。
「のぅ……小娘(ねぇ、レイン)」
レインへと僕は声を掛ける。
「はい!何でしょうか?」
「汝が警戒していた帝国が魔族らによって壊滅したらしいぞ?……くくく。良かったではないか。帝国という脅威が無くなったぞ?(どうやら魔族たちによって帝国が壊滅したらしいですよ?)」
「……え?」
レインが僕の言葉を聞いて固まる。そして、すぐさま為政者としての表情に切り替わる。
「なるほど……」
「汝らよ。我は帝国へと立つ。来るかえ?選ばされてやろう(僕は帝国の方へと行こうかと思っているのですが、二人も一緒に来ますか?)」
「ふわぁ!?」
「パパの居る場所であれば何処へでも」
僕の言葉にレインが驚愕し、ニーナが即答する。
「一緒に居たくないのなら来なくても良いんだよ?」
ニーナがレインに向かってそう告げる。
「というわけでパパ。余計なゴミが居なくなって二人き」
「は、はぁ!?そんなわけないじゃないですか!少しだけ驚いてしまっただけです。んん!もちろんご一緒させてもらいますよ」
ニーナの言葉を遮ってレインが言葉を話す。
「ふふふ。国家などどうでも良いです。アンノウン様と出掛けられる方が大切ですから」
いや、国は大事にして?
君に付き従う国民たちが可哀想だよ?レインを慕っているたくさんの国民が居るんだから大事にしてあげないと。
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