第28話

「ほっ?」

 

 僕は想像以上の状況を見て変な声を上げる。


「ぐぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ」


「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」


「ガァァァァァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


「ブフゥーーーーーーー」


「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお」


 眼下に広がっているのはダンジョンから溢れ出てきた大量の魔物たち。


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


「踏ん張れ!踏ん張れ!野郎ども!そう簡単に音を上げるんじゃねぇぞ!」


「命かけろぉー!!!」


 それに向かい合い、一生懸命戦っている冒険者たち……なんというかすごいことになっていた。

 ……とうか冒険者の数少ないし、やばくないか?

 なんかものすごく負けそうな感じなんだけど……。全然大丈夫じゃなさそう。

 うーん。

 とりあえず派手にやるか。

 

「ほっと」

 

 僕は魔力を開放して周りを威圧しながらゆっくりと空から降りていく。


「『万物を貫く天蓋の天弓。生命は飛躍し、文明は天を衝く。天弓を超えしは天砲』」


 特に意味もない詠唱を唱え、右腕を魔物たちの方へと向ける。

 僕の右腕が大砲へと変わり、膨大過ぎる魔力が吹き荒れる。


「『悪天奉還』」


 大砲が煌めく。



 ズギャンッ

 

 

 万物を破壊せんと進んでいく大砲から放たれて進んでいく光は大地を揺らしながらほとんどの魔物を蒸発させた。


「我の降臨だ。劣等種共、喝采せよ(助けに来ましたよ)」

 

 僕はスッキリとした地上へと降りる。

 右腕を大砲から普通にものに戻す。

 そして、その次には僕の右腕にレールガンが握られていた。


 ダンッダンッ

 

 僕の手に握られているレールガンが弾丸を吐く。

 それらは残っている魔物すべてを倒しきってみせた。


「……え?」


「は?」

 

「……うん?えぇっと……今、俺達の前には魔物がいて、仮面の男がいる?……ん?」


「決死の覚悟どこ?ここ?」

 

 突然の出来事に冒険者たちは困惑している。

 冒険者たちに誰も被害がいかないように細心の注意を払って撃ったので彼らには何の被害も出ていないはずだ。


「どうした?我の降臨にむせび泣き、喝采するが良いぞ?(皆さん、大丈夫でしたでしょうか?)」


 僕は後ろへと振り返って口を開いた。

 あ、また新しくダンジョンから魔物が出てきた撃ち殺そ。

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