第27話
僕は屋台の店じまいを進めていく。
既に時刻は夕方。
昼のお客さんは既に居なくなっていた。
このまま夜まで屋台を続ける人も居るが……僕はそこまでやるつもりはない。
夜は家でゆっくりとしていたい。
「ふむ(よっと)」
僕はすべての道具の空間魔法で仕舞い終える。
これで屋台じまいは終了だ。
この後は冒険者ギルドの方へと向かい、依頼を一つ完遂してから家へと帰る。
だが、今日のお客さんはいつもよりも多かった。
ものすごく大量に買っていく強そうな人たちが居たりだとか、今日はいつもよりも疲れた。
……今日は依頼を受けなくても良いかな。
うん。(´-ω-`)ふー
僕はそう判断し、家の方へと向かう。
街を出て、森の中へと入っていく。
僕は未だに街の中に宿泊場所を持っていなかった。
「……(ふんふんふーん)」
僕は鼻歌を歌おうとしたのだが、鼻歌を歌うという行為は相応しい行動ではないとして歌えない。音が出ない。
(੭ ᐕ))?
僕の勝手に傲慢不遜な言葉が出るという謎体質は僕が誰かの前だと発動する。そして、誰にも僕の言葉が聞かれていない状態だと発動しない。
……鼻歌もなんか気に食わないのか、誰かの前だと歌えないのだ。
僕の謎体質が発動している。
……ん?僕の近くに誰か人がいるのか?
冒険者が近くで依頼でもこなしているのかな?
僕はそんな風に考えながら森の中を進んでいく。
魔法を使えばすぐに家へと帰ることができるけど、使わない。
こうして歩くのって大事だよね!
しばらく歩いていると僕の家、家として使っている初めて目覚めた小屋が見えてくる。
はーい!家だー。
僕は小屋の玄関に立ち、玄関の扉を開けて部屋の中へと足を一歩踏み入れる。
「我の帰還である(ただいま)」
あれ?
まだ駄目なのか。結構もう森の奥深くなんだけどな……。こんなところまで来ているなんて冒険者も大変だなぁ。
……というか、誰もいないのに我の帰還であるo(`・ω´・+o(`・ω´・+o(`・ω´・+o)ジェットストリーム ドヤァ…!はちょっとだけイタくないか?
僕はそんなことを考えながら玄関の扉を閉めた。
「ふふふ。そこがあなたの家なのですね……。すぐです。すぐに私がお迎えに上がります……」
「だ、第一王女殿下……(((((; • ̀д•́))))カタカタカタカタカタカタカタ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます