第14話
「なっ……なっ……なっ……」
受付嬢さんが宝玉を凝視し、信じられないと言わんばかりの表情を浮かべる。
「全属性、神級使い……」
ぽつりと。
ただただ呆然と受付嬢さんが声を漏らす。
神級使い。
初めて聞く言葉であるが、なんかとても凄そう(小並感)。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええええ!?」
そして、受付嬢さんの口から大きな声が上がる。
……いきなり叫ばないで欲しい。びっくりするのだが……。
「全属性!神級使いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいい!?は?は?は?はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!?」
冒険者ギルド全体に響き渡る受付嬢さんの叫び声。
「ふぁ!?」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!?」
「な、何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」
「ふんごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
それに対して冒険者ギルドに居た人が全員が叫び声を上げ、信じられないと言わんばかりにこちらへと視線を送ってくる。
「ふぁ?ちょ?……え?」
目の前にいる受付嬢さんは見ているこっちが心配になるくらい挙動不審になっている。
「な、何者!?」
僕の周りに人が集まってくる。
冒険者っぽい人から、職員っぽい人、お店の店員のような人。
色んな人がいる。
「我は我だ。それ以上でもそれ以下でもない(私は私なのですが……)」
それに対して僕は堂々と告げた。
こんな時に、どうすればいいかなんてわからない。なんか偉そうに言っておこう。こう話せば良いというのはなんとなくわかる。
「あまり我の周りへと集まってくるな、劣等種。我は今、登録中だ。我の邪魔をすると申すか?」
僕は周りを威圧するように
「あ……ど、どうぞ続きを……」
それに対して周りの人間は僕へと頭を下げ、一歩退いた。
「あ、あわわ……えっと……ですね。つ、次は……」
目の前の受付嬢さんはこっちが心配するくらいテンパっている。
安心させるべく優しい言葉をかけたいが、僕の口では逆効果でしかないだろう。なんか知らないけど、他人と話すときは勝手に傲慢不遜な言葉へとなってしまうから。
「すまない。少しこちらへ来てもらえないだろうか?」
テンパっている受付嬢さんの業務を待っている時。
一人の男に僕は話しかけられた。
……またなの?警察らしき人にもこんな感じで話しかけられたよ?そんなに仮面だめ?
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