一一二話
(天の声の人が言っている敵は、既に学校内に侵入しているのか?)
(イエス)
「……なっ……」
俺は寒気を覚えた。やはりいるのか……。なのに、学校内じゃ今のところ何か目立った騒動が起きている様子も見られないのは、あまりにも不気味だと感じる。
早速退治するべく、俺は姿を隠したまま『ガイド』の魔法を使って矢印を辿ることに。
もしかしたら、知らないだけで既に何人か被害に遭ってる可能性もある。
とはいえ、急ぎ過ぎれば異変を見過ごしてしまうかもしれないってことで、徒歩で慎重に向かっているわけだが、今のところまったくなんの兆候も見られなかった。
既にモンスターに侵入を許してるとは到底思えないほど、いつもの日常となんら変わらないのだ。
「…………」
校舎の一階に到着し、そのまま矢印の方向へと進む中、俺は妙な胸騒ぎを覚えた。こっちは確か……いや、まさかな……。
やがて矢印が輝いたわけだが、嫌な予感が当たってしまった格好だ。その先は保健室だったからだ。おいおい、よりによってプリンたちのところに敵がいるだと……。
急いで中に入ろうとして、俺は手を止めた。中から笑い声が聞こえてきたからだ。それも、男の笑い声が混じっていて談笑している様子だった。
てか、この声……聞いたことがあるっていうか、俺自身がよく知っている声だった。
ま、まさか、そこにいるのは……。
俺は『クレアボヤンス』という透視ができる魔法を作成すると、すぐに使用した。
「っ!?」
そこには信じられない光景が広がっていた。プリンとホルンが会話していたのは、なんと……俺だったからだ。
自分自身のことはよく知っている。あれは、間違いなく自分だ。
何かの間違いで『アバター』が自分の意思を持ったのかと思ったが、それについては用事があると言ってあそこには残してないので違う。
じゃあ、モンスターが変身できる魔法でも使って俺に成りすましているのか?
いや、そうだとしてもプリンたちに怪しまれることなく自然に会話ができるのはおかしい。
というか、仕草とか口調の癖とか、全てにおいて俺そのものだった。これは真似しようと思ってできるものじゃない。
それくらい上手く化けられるスキルを持ってるってことなんだろうか。よーし、【慧眼】で確認してやろう。さあ、今すぐやつの正体を暴いてやる……。
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名前 如月 優斗
HP 23015/23015
MP 7018/7018
攻撃力 4057
防御力 2115
命中力 1005
魔法力 7018
所持スキル
【ダストボックス】レベル6【魔法作成】レベル8【超魔力】【慧眼】【隠蔽】【命中力上昇・大】【防御力上昇・大】【攻撃力上昇・大】【HP+23000】【MP+5000】
所持魔法
『エリクシルヒール』『ディスペル』『クリエイト』『ラージスモール』『フローズン』『ワープ』『サイレント』『スリープ』『クール』『ドライ』『ヘルファイヤ』『ディバインサンダー』『エターナルスノーデス』『アースデーモン』『フライ』『サーチ』『ガイド』『アバター』『ストップ』『コントロール』『コンフェッション』『クリア』『プロボーク』『バニッシュ』『ライティング』『アナライズ』『ニューエクスプロージョン』『テレパシー』『セイフティバリアー』『レジスト』『インヴィジブルウォール』『オールチェンジ』『ミスチーフ』『サモン』『ステッチ』『アンサー』『ナイトビジョン』『ウィーディング』『セージ』『ポイズンエアー』『クレアボヤンス』
所持装備
絶影剣 精錬値10
インヴィジブルジャケット 精錬値10
称号
《スキルコレクター》《マジックコレクター》《ドラゴンスレイヤー》《仮面の英雄》《食料の解放者》《ダークヒーロー》《S級冒険者》《仕置き人》《商人殺し》《最強の傭兵》
__________________________
「…………」
それは俺のステータスそのものだった……。
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