花火大会二日目part1
ととととととと取り敢えずれれれれれれれ冷静をたたたたたたたたたたたたた保って帰宅した訳だが()、
「えええええぇぇぇぇぇぇぇええええ!?」
「うるさい」
「あ、ごめん」
いや、でもこうなるやん?
陰キャはこうなるやん??(偏見)
いやいやいやいやいや、ちょっと一回整理しよう。
俺が綾瀬さんに花火大会を誘われた。
しかも今度は二人で。
うん、意味がわかるところが一つもない!!!
いや、意味はわかる。意味はわかるんだけど…………なんで???
んー……………マジでどゆこと???????
考えれば考えるほど頭がパンクしそう。
誘っちゃったよ!!!!あの湊君を!!!!!!!
やばい、めっちゃ嬉しい。
明日何着てこっかな〜!これとか良いかも!!
あ〜これも可愛いし……迷っちゃうなあ(ニヤニヤ)。
———翌日。
『今日は16:00に駅前でいいよね?』
『大丈夫』
『じゃあそれで!あと、みなっち何着てく?』
『え、普通に私服だけど…』
『あ〜…浴衣着てくんだよね。だから、ほんっとうに申し訳ないんだけど、みなっちも浴衣着て欲しい!!いやだって二人で歩くのに片方だけ浴衣でもう片方は私服ってなんかアンバランスな気がしない!?あと私が普通に見たいだk———今のなし。というわけで!………良いかな?』
『そ、それは良いんだけど』
急にマシンガンのような連絡が来たけど、要するに俺も浴衣着てこいってことか。
でも家に浴衣とかなかった気がするけど、どうしようか。
『大変言いにくいんだけど、俺浴衣持ってないんだよね』
『あ、それに関しては大丈夫。もうレンタルの予約したから』
『仕事はっや!?いつ予約したの?』
『みなっちが「それは良いんだけど」って言った瞬間』
『いやbotかってレベルで早くて笑う』
『だから、16:00に待ち合わせた後に和服屋さんに行って、自分の良さげな浴衣選んで着付けてもらったりするよ』
『了解まる』
『一応その場所とか、プランの値段とか送るね』
その後、綾瀬さんがスムーズに準備してくれたおかげで予定も早く立て、持ち物も確認する。
レンタルする時のお金などなど、出費は多くなったものの、母にこのことを伝えると、
「青春しすぎ。私も連れてって」
「やだ」
「けち。でも折角"二人きり"で行くんだし、良い浴衣選んで楽しんでちょうだいな!しかもあんな可愛い子でしょ?……やっぱり連れてって」
「無理」
「けち」
「けちで結構」
なんやかんやで待ち合わせの時間が近づき、15:40には駅前に着いた。
しばらくして綾瀬さんも来て、言っていた和服屋さんへと足を運ぶ。駅からさほど遠くないため10分ほど歩くとその場所へと着いた。てか、花火大会とかいうイベントがあるのに、よく当日で予約できたな。
「予約していた綾瀬です」
「はい、こちらへどうぞ」
そうして受付やら支払いやらを済ませ、早速浴衣を選ぶ。
…………と言っても、センスがない俺が選ぶと壊滅的なバランスになりかねないので、店員さんに「…これ、似合ってます?」とかいうバカ恥ずい質問をしながら決めた。ちなみに綾瀬さんがどんな浴衣を選んだのかは見ていない。
浴衣が決まれば、次は着付けをしてもらう。
2,30分ほど経ち、着付けが終わったが綾瀬さんの方はまだらしい。
何気に浴衣を着たことがなかった俺の感想としては「動きずら」だった(感想うっす)。
女性はさらに気を配ることが多いだろうから、もう少し時間がかかるんだろう。
そうして数分ほど待っていると、どうやら終わったらしいので綾瀬さんの元へと行ってみると、
「綾瀬、さん…?」
「ど、どうかな…?変じゃない……?」
いや、言葉失うくらいにはすごい。いや、とにかくすごい(お前の語彙力が一番すごい、悪い意味で)。
てかなんだそのギャルゲで出てきそうな質問は!!
そんなベタな質問リアルでされるんだ…。
な、なんて返すのが良いんだろ。
「に、似合ってるね…!」
はい〜ヘタレです、ええヘタレですともなんとでも言いなさいよ!!!()
「みなっちも……めちゃくちゃ良い…ね!」
なんか、揃いも揃って語彙力失ってもーてるやん。
「「…………」」
何故か変な雰囲気になっていると、
「今から花火大会でしょ?彼女ちゃんと楽しんできてね!」
と店員さんから言われた。
どこをどう見たらカップルに見えるんだこれが。……いや冷静に考えて二人で和服屋さんに来て、浴衣を着付けてもらって一緒に花火大会に行く時点でその要素しかないわ。
…………何をバカなこと考えてんだ俺。
「あ、僕たちそういう関係じゃないですよ?」
と言うと、店内全員の顔が「……??????」になっていた。
「じゃあ行こっか———」
と、綾瀬さんに言おうと振り向くと
「う、うん……」
湯気出てるんじゃないかってくらい赤面してた。
うん、なんで??
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