花火大会二日目part2
昨日と同じ会場に着き、昨日と同じロケーションで花火を見る………のではなく、先ほど行った和服屋の店員さんから、
「あの橋の渡った先にある高台あるでしょ?あそこ意外と人いなくて、街を見下ろしながら花火も見れて絶景なの!!もし花火見に行くならそこが良いよ!」
と言われたので、そこを案内することに。
「あ、折角花火見るならあそこの高台にしようよ」
「え、あ、うん!でもなんで急に?」
「さっき行った和服屋の店員さんがおすすめしてくれたんだよ。景色も良いんだって」
「そうなんだ!じゃあそこで見よっか!!あ、でもそこ行くなら先に屋台見て回ろうよ!」
「そうだね。食べ物とか買ってから行こうか」
「昨日は焼きそばも唐揚げも食べたし〜、フランクフルトも食べたか。あとはーたこ焼きも食べたかっ!?あれ、昨日だけで全部食べてるわ…」
「めっちゃ食べるじゃん…」
「だって!美味しいもん!!!」
(う〜ん……可愛い)
という訳で、屋台でパンパンにご飯やらなんやら買った綾瀬さん(俺は焼きそばとリンゴ飴の二つ、綾瀬さんは取り敢えず屋台に出てる食べ物ほぼ全種)。
橋を渡ったら…あ、あれかな?
よっ…と、おお、確かにこれは良い景色だわ。
海から街の様子までここから一望できる。
夜景ということもあり、めちゃくちゃ綺麗(ご、語彙力ぅ…)
「おぉ…!すごい!!綺麗〜!!!」
「ね!おすすめしてくれた店員さんに感謝だわ」
二人一緒にこの夜景に見入ること数分。
「はっ!?景色が良すぎて我を忘れてた!」
「一緒だ」
「まだ花火も上がってないのにね」
「確かに」
そう言って二人で笑い合いながら買ってきたものを食べつつ、花火が上がるまで待つことに。
「ちょっと冷めてる」
「これも思い出の味になるかもよ?」
「………綾瀬さんって、意外とロマンチスト?」
「そうかな?」
「今みたいなのも、普通の人はご飯冷めてるだけで『思い出の味』とか言わないもん」
「ん〜………それは、みなっちと一緒だからってのもあるかもね」
「へっ?」
「んーん、何でもな〜い」
そう言いながら、闇に紛れつつも耳が赤くなってるのだけは分かった。
なんでそうなってるのかは相変わらず分からんが。
(なんか私、毎回墓穴掘ってない?……いや、湊君が私の事『ロマンチスト』とか言うから悪いんだ!!多分自分がポンコツだからってことは棚に上げるけど。)
「そうだ!今年の花火大会から『水上花火』ってのをやるらしいよ!!」
「すいじょうはなび?」
「海の上のいかだとかに花火を乗っけて、それを爆発させるんだって!そうしたら半円の花火が上がるとか!」
「そうなんだ!初めて見るから楽しみだ!」
「私も〜!あ、そろそろ始まるよ!!」
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