エジソン編‐2

あの日の教師との問答での悔しさを糧に、トゥーマッスルは鍛えた!

賢くなる為に、聡くなる為に、トゥーマッスルは鍛えた!

そして厳しい鍛錬の果てに、トゥーマッスルは新聞販売のアルバイトを始めたのである!


「ふんっ!」

「ほぉ、見事な筋肉だね!1部頂こうか!」

「むんっ!」

「な、なんだこの筋肉は!1部買わせてもらうぞ!」

「せいっ!」

「まぁ、素敵な筋肉ね!1部ちょうだい!」


鍛えに鍛えた自慢の筋肉をこれでもかと見せつけ、新聞を売り捌くトゥーマッスル!

そうして売り上げを伸ばしていき、その利益でプロテインを購入する!

そして更に筋肉を育て上げ、更に売り上げを伸ばす!

少年ながらに筋肉的資本経済を成立させたのだ!

しかし!


「む!なんだ、この粗悪品は!こんなものは断じて!プロテインとは!認めないんだ!」


ある日手にしたプロテインはプロテインと呼ぶのもおこがましい粗悪品だった!

トゥーマッスルは激怒した!

必ずや、かの邪知暴虐のメーカーを除かねばならぬと決意した!


「この悪行を世に知らしめるんだ!」


そうと決まればトゥーマッスルの行動は早かった!

即座に自ら記事を書き、新聞を刷り、それを売り捌いた!


「おい、お前がトゥーマッスルだな!」

「そうだ!お前はなんだ!」

「お前が書いた記事のせいでうちのプロテインの売り上げが落ちてるんだな!」

「そうだそうだ!」

「どうしてくれんだ!」


その新聞に怒ったのは酷評されたプロテインメーカー!

彼らは複数人でトゥーマッスルを囲み、威嚇する!

しかしトゥーマッスルは引かない!媚びない!省みない!


「そんなもの、お前らの作ったプロテインが悪いんだ!あんなものがプロを名乗るなんてあり得ないんだ!あんなものはアマだ!アマチュアだ!アマテインだ!」

「なんだと!野郎ども、やっちまえ!」

「「おう!」」

「ぐわぁ!」


トゥーマッスルの態度に対し、怒りを露わにする男たち!

彼らはトゥーマッスルをたこ殴りにする!


「今日の所はここまでにしておいてやるんだな!」

「これに懲りたら調子に乗った真似はするんじゃねぇぞ!」

「そうだそうだ!」

「うぅ………!」


トゥーマッスルはボコボコにされ、地に伏せる!

いくら鍛えぬいた肉体を誇ろうとも、トゥーマッスルはまだ子供!

しかも相手は複数人!

トゥーマッスルに成す術はなかった!

しかし彼はこの出来事を忘れない!

彼はこの出来事を、批判すると言う事がどのような事であるかを教訓としたのだ!

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