??章 ****駅_最後の終着駅

2_20(レコード:接触)

 あの日から数年が経った。きさらぎは学校に通い今は授業を受けている頃だろう。初めのうちはきさらぎの陰に隠れていたが学校が無害と分かるとフジニアはちょくちょく影を抜け出して時間を潰している。学校が終わる時間になると俺はきさらぎの陰に戻り今日の出来事の話しを聞いた。きさらぎと話しながら家に帰るきさらぎは着替えるため俺は廊下に追い出された。初めの頃はよく分からず着替えている姿を見ていたがきさらぎが中学生の時に着替えを見て怒られたのだ。


**

その時の出来事

 「きさらぎ...お前その胸どうした?少し大きくなったんじゃないか?」

 「えっ?そうかな...ってフジニア何してるの?」

 「確かめようと思って」

 「えっ...ちょっと...」


フジニアはきさらぎの胸を掴んで平然と揉んだ。きさらぎは恥ずかしくなりフジニアの頬を平手打ちすると廊下へ追い出した。


 「馬鹿!変態!」

 「え?何が?」

 「普通女の子の胸を触ったりしないでしょ!」

 「普通じゃない時ってどんな時なんだ?」


とフジニアがきさらぎに聞くときさらぎの顔は林檎のように赤くなった。


 「その...だから...」

 「なんでそんなに顔が赤くなったんだ?」

 「え...フジニア何も知らないの?」

 「何が?」

 「だ、だから...もしかしてフジニアって何も知らないの?」

 「知らないって何を?」

 「だから...ああもう!着替えてる時は部屋に入ってくるの禁止!」


ときさらぎに言われたフジニアは廊下に出た。すると白紙の本が飛びフジニアのもとへ向かってきた。中を開くとそこにはでかでかと太字で”女の子の着替えを見たり体を触るのは犯罪です!”と書かれていたがフジニアは犯罪がよく分からず本に聞いた。


 「犯罪って何?俺まずいことをしたのか?」


とフジニアは真剣に聞き本も知らないと思わなかったので戸惑った。フジニアは何千年も生きてきたがきさらぎの事しか知らないので人間については赤子に等しかった。回答に困った本やそのやり取りを聞いていたきさらぎは本と共に”きさらぎが嫌がること”と伝えた。嫌が事だと気づいたフジニアは慌ててきさらぎに謝りその様子からきさらぎと本はフジニアが無知であることを知った。


 「本当に知らなかったんだ。確かに人が居ないあの森で何千年も居ればそうなるのかな?」

 「うん?どういうこと?」

 「いや...フジニアは何も知らない純粋なままでいてね」

 「え?え?」


フジニアは訳が分からず首を傾げた。本に聞いたが本は何も示さずそっと白紙に戻った。そんなこともあり着替えが終わるまで廊下で大人しく待つことにした。やろうと思えばきさらぎの陰に戻ることが出来るもののきさらぎの嫌がることはしたくないので素直にいう事を聞いている。

**


 着替え終わったきさらぎはいつものようにクッキーを作りフジニアと共に食べていた。フジニアはきさらぎが楽しそうに話す話を聞くのが好きでその様子を見ること、それだけが幸せだった。二人であの森を出た出来事は今でも忘れない。一度心配になったフジニアは無理をして様子を見に行った。しかし、森の近くまではいくことが出来ても案内兎に止められてしまい森に入ることはできなかった。本にも訪ねてみたが既に管理人はおらず森の異形たちは警戒しているのか姿を見ることはできなかった。


 (あいつらが無事であることを祈るしかない...きっと大丈夫だ)


と考え事をしていた。フジニアはいつの間にかきさらぎに呼ばれていたが気づくのに遅れてしまった。


 「フジ..ニア...フジニア...フジニア!」

 「はっ!えっと...どうしたきさらぎ?」

 「やっと返事してくれた。さっきからずっとぼーっとしてたらからどうしたのかと思ちゃったよ。大丈夫?フジニア」

 「悪い悪い!少し考え事をしてただけだから大丈夫だ。心配させて悪かったな」

 「フジニアが大丈夫ならいいの!それでね、話の続きだけど..」


きさらぎはそう言うとフジニアにまた話しだした。フジニアも傍で話しを聞いて笑ったりツッコミを入れたりする。幸せなこの日常がいつまでも続くことは無かった。今から7日、一週間後にきさらぎは死んだ。


 命あるものは皆生まれやがて死んでいく。これは生き物にも万物に与えられた起こり得る定めだ。それは異形だろうが人間だろうが変わらない。それは必ず訪れる。フジニアにも...そしてきさらぎにもだ。しかし、きさらぎの場合は違う。二人の幸せな終わりを告げ運命の歯車は狂い始めた。フジニアと話し終えたきさらぎは課題や勉強を行い風呂や夕食を食べ寝るために部屋に戻った。フジニアと話していたきさらぎは眠くなり先に眠ってしまった。きさらぎが眠りフジニアも傍で眠った。しかし...既にきさらぎに異変が起きていた。


 「うぐっ!ハアハアハアハア...」


突然心臓の痛みを感じたきさらぎは洗面所へ向かった。咳が収まらず何度も咳をした。喉の痛みを感じたきさらぎを思わず口元に手を当て押さえた。すると手に何か生温かい物がついてきさらぎは恐る恐る手についた何かを確認知るとそれはきさらぎの血だった。


 「え...これ...私の血?」


自分が吐血したことに背筋が凍る。いつの間にか咳は止まっていたが鏡に映った自分の姿を見たきさらぎは戦慄した。口元についた大量の血と手にこびりついた血を見てきさらぎは取り乱し過呼吸になった。なんとか過呼吸が収まったきさらぎは慌てて血を流していると寝ぼけたフジニアの声が聞こえてくる。


 「おーい...きさらぎ~何してるんだ?早く寝ようせ~」

 「フジニア!」


きさらぎはフジニアに気づかれる前に血を完全に流して部屋に戻った。


 「きさらぎ~やっときたか~」

 「ごめんごめん!お手洗いに行きたくなちゃって!」

 「そうか~あれ?きさらぎどうした~顔が真っ青だぞ...」

 「そんなことないよ!なんとないよ。もうフジニア、寝ぼけすぎ。早く寝ようよ!明日も早いから」

 「それもそうだな~」


寝ぼけるフジニアの手を繋ぎ二人は再び布団に入り眠りについた。


 それから時刻は深夜二時頃。フジニアはゆっくり起きると眠るきさらぎの姿を見てから窓を開け外へ出た。外は暗く人通りも少ない。フジニアはそこにいた。


 「ま、待って待ってくれ!殺さないでくれ!頼むお願いだ!」

 「黙れ!」

 「待ってくれ!なんで俺がこんな目に合わなきゃいけないんだよ!」

 「とぼけるな。この付近で起きる女子高生殺人事件の犯人はお前だろ?もう何人も被害に合いこの度はきさらぎをターゲットにしていることは分かってんだよ」

 「なっ!なんでそれを!」

 「他の被害に合った女子高生は興味ないがきさらぎが関わってくるなら話しは別だ。そんなお前を殺せば死んだ被害者は少しは供養できるだろうな」

 「そんな...待ってくれ...まっ..うっうわああああああああああ!」


グシャリっと血飛沫とともに男の肉片が飛び散りその場は血の海となった。遺体を食い散らし魂を喰らったフジニアはきさらぎの家に戻ろうとした時だった。空から綺麗な白い羽が落ちてきた。フジニアはその羽を見ると堕天使のことを思い出し身構えて羽から離れた。するとどこからともなく声が聞こえた。


 「そんなに警戒しなくていいのに」

 「!!...誰だ!」

 「僕だよ!」


と声は上の方から聞こえてくる。フジニアは声のする方へ顔を向けるとそこにいたのは堕天したはずのかつての親友・堕天使だった。


 「どうして...お前は堕天したはずなのに...なのに天使ってどういうことだよ。それになんでここにいるんだよ?」

 「それはこっちのセリフだよ。それにほら見て!僕が堕天使ではなく天使だってこと分かるでしょ?」


と両手を広げて自慢したそうに言う天使にフジニアは訳が分からず戦慄する。顔色が悪くなったフジニアを揶揄うように天使は話しを続けた。


 「あれ~顔色が悪いよどうしたの?僕が執行人だから~それとも天使だから?」

 「天使...そうか。お前は今は執行人なのか。執行人ってことは俺を追いつめる立場にいるって事だろ?今俺の前にいるってことは俺を差し出す気か?」

 「いやいや~違うよと言いたいけどまあ~仕事だからね!でも...今は友達のよしみってことで一度だけ見逃してあげる」


という天使にフジニアは警戒する。


 「本当か?実は油断させて拘束なんて..」

 「そんなことしないよ~でも一つ条件がある」

 「条件?条件ってなんだよ」

 「例の...きさらぎって言ったけ?あの人間と縁を切るんだ」

 「それは俺にきさらぎを裏切れってことか?」

 「そう!じゃないと君は~」

 「断る!俺は嫌だ。きさらぎを裏切るくらいなら処罰される方がマシだ!お前は人間を嫌ってるし、きさらぎが邪魔なだけだろう。縁を切れば確実にきさらぎは殺される。そんなの絶対に嫌だ!」

 「っ!」

 「それに天使の執行人としての役割を全うしたいならすればいい。こんなまどろっこしい真似なんかせずに!そんなにきさらぎが嫌いなら俺を裁けはいいだろ!」


とフジニアは叫んでいった。すると今まで態度を変えずにフジニアを受け流していた天使は怒りを露わにさせフジニアの両肩を掴む。


 「君は事の重大さが分かっていない!いつまであの人間に嘘をつく。君はこの所人の魂だけじゃなく肉片まで喰らっているんだ!このままでは戻れなくなるぞ!彼女といれば君は破滅する!」


と声を荒げて行う天使にフジニアは驚いた。気づけば日没までもう時間がなくフジニアは両肩を掴む天使の両手を下げさせた。


 「そんなの知ったことか!ご忠告どうも!」


と言いその場を離れる前にフジニアは天使に聞こ層で聞こえない声で呟いた。


 「天使...ありがとう」


フジニアのその声が天使に届いたかどうかは分からない。


 「...きさらぎか。フジニアを救うにはこうするしかない。あの人間を...殺さなくちゃ」


天使はそう言うとその場を立ち去った。そこには男に遺体だけが残った。フジニアは何食わぬ顔で部屋に戻り布団に横になり再び眠りについた。寝息を立て始めたフジニアとは裏腹にきさらぎは起きていた。


 「血の匂いがする...フジニア...」


きさらぎは眠るフジニアを見つめた後何も言わぬまま眠るについた。


  二日目、それは突然起きた。


 「じゃあ、俺は少し出かけてくるからな!きさらぎも学校気をつけて行って来いよ」

 「分かったありがとう!フジニアも気をつけてね」


互いに手を振り返す。フジニアを見送ったきさらぎはいつものように学校へ行き過ごしたその帰り道を歩いていた。


 「今日は早く終わったからフジニアとたくさん話せるかな~あれ?天使の羽?」


歩いていると空から突然白い羽が落ちてきた。不思議そうにきさらぎは拾ってみることにした。


 「やっぱり、天使の羽だよね?なんでこんなところに...」


と羽を見ていたきさらぎの目の前に突然天使が現れた。


 「えっ...天使?どうしてこんなところに?」


きさらぎは不思議そうに天使を見るが対象に天使はきさらぎのことを蔑むような眼で見た。冷酷な表情でこちらを睨む天使にきさらぎは冷汗をかいた。


 「あの...」


きさらぎが天使の声を掛けようとすると今度は天使が何かを呟いた。しかし、この声は小さすぎて聞こえなかった。


 「...す」

 「えっ?今なんて言ったんですか?」

 「君を...」

 「??」


きさらぎは聞き返すがまともな返事がない。きさらぎが困り周囲を見回した。この場にはきさらぎと天使しかおらず天使はきさらぎに対して何かを言っていることは間違いないだろう。しかし、聞こえず動かない天使の詩手をするのはどうしたらよいのかきさらぎには分からなかった。気づけば十七時を知らせる鐘がなりきさらぎも家に帰らなくてはならなくなった。天使には悪いが門限もあり家にはフジニアもいる。早く帰らなければ....そう思ったきさらぎは天使に一声かけその場を後にすることにした。


 「ごめんなさい。私、もう帰らないといけないから...」


と言い天使に背を向けて歩き出そうとした時、天使の声はきさらぎの耳元に聞こえた。


 「君を殺す」

 「え...私を殺す?え...?」


きさらぎが思わず振り向くと天使はきさらぎに触れた。すると激しい衝撃がきさらぎを襲った。体は動かず衝撃と共にきさらぎは何かが崩壊するような嫌な予感にも襲われた。


 「な...何...これ...」


きさらぎの目の前は見えない黒い鎖が現れて突然崩壊し崩れ落ちた。壊れた鎖は地面に落ちるが残ることなく消えた。するときさらぎの目の前に一瞬だが日にちと数字が見えた。


 「上手くいったぞ...君の誓いは解かれた。これで君は死ぬ」

 「!!」


天使はきさらぎの耳元でそう言うと満足した笑みを浮かべた。天使の言葉を聞いたきさらぎは体が重くなり倒れてしまう。


 「なんで...体が動かな...あなた一体何を...」

 「君は知らなくていい。既に死ぬべき人間なのだから...フジニアもだ。こんなことをして縛るべきではない...」

 「フジニアってあなたフジニアと知り合いなの!じゃあまさか...あなたがあの天使?でも...あなたは堕天使したはずなのに!」

 「黙れ!お前はフジニアにかけられた縛りで死ぬ」


堕天使と言ったきさらぎの言葉に反応した天使はきさらぎの髪を掴む。


 「痛い!縛りって...何言ってるの?私はフジニアと契約なんてしてないし、縛りなんてな...」


と言いかけたきさらぎだったが気を失った。意識を失う前にきさらぎは天使の方を見て驚いた。あんなに冷徹な表情をした天使が悲しそうな顔をして静かに泣いていたからだ。


 「ごめん...フジニア」


気を失う前に天使は微かにこう呟いていた。


 それからどのくらい時間が経ったのだろう。きさらぎは分からなかったが誰かが自分の名前を必死に呼ぶこえが聞こえてくる。きさらぎは目を醒ますとそこは部屋の中できさらぎはベットに横になっていた。


 「きさ..らぎ...きさらぎ...きさらぎ!」

 「あ、あれ...フジニア?」

 「きさらぎ!良かった心配したぞ!」


フジニアはきさらぎに抱き着いて喜んだ。きさらぎは抱き着いたフジニアの背中を優しく撫でた後周囲を見た。


 「あれ...私...どうしてここに?」

 「なかなか帰ってこないから心配したぞ!学校の方を見てもいないし、何かあったのかと思って飛び回ってたら道で倒れているのを見つけたんだ。あの時は寿命が縮まるかと思ったぞ」

 「そうだったんだ。見つけてくれてありがとう」

 「いいんだ。熱もないみたいだから良かったけど...何かあったのか?」


とフジニアに訳を聞かれたきさらぎは先ほどの出来事を思い出した。天使と出会ったこと。それから天使にされたことも...あの時は衝撃と体のだるさや重さに苦しんだが今は何も感じなかった。あれは夢だったのかもしれない。


 「何にもないよ。ただ疲れちゃっただけなんだと思う。次から気を付けるね」

 「ああ、きさらぎが平気ならいいんだ。気をつけろよ?」

 「うん。気をつけるね。心配してくれてありがとう!」


ときさらぎがフジニアに礼を言うと十八時になった鐘が外から聞こえてくる。外を見ても十分暗くなっていた。


 「もうこんな時間!ごめんフジニア、私お風呂入ってくるね!」

 「了解~外で待ってるからな~!」

 「うん!」


きさらぎは支度をすると服を脱ぎ脱衣所に向かった。浴槽に浸かったきさらぎは天使のことを考えていた。


 「あれは夢だったのかな?それとも...本当に...」

 「あの天使は私を恨んでいるように見えた。あの天使はフジニアのこと悪魔じゃなくて名前で呼んでだ。もしかしたら本当にそうなのかな?」

 「だったらどうして...堕天使じゃなくて天使だったんだろう?」

 「...考えても分からないや」


するとコンコンっとドアを叩く音が聞こえた。


 「はーい」


ときさらぎが答えると叩いていたのはフジニアだった。


 「俺だ」

 「フジニア?どうしたの?」

 「ずいぶん長く入ってるから心配したんだよ。もしかして寝てたのか?」

 「ううん。考え事してただけ~!長く入りすぎたかもしれない。もう上がるね!」

 「分かった...ってちょっと待て!俺は部屋に戻るぞ!」


と言い大慌てでフジニアはきさらぎの部屋に戻っていった。シャワーを浴びてパジャマに着替えたきさらぎはその慌てように笑った。


 「フジニアったらそんなに慌てて入らなくてもいいのに」


そう言いながらきさらぎはフジニアが座っていた場所を見ると天使の羽が落ちていた。天使の羽を拾おうとしたが消えて無くなってしまった。


 「天使の羽?」


なぜこんなところに羽があるのか分からない。たまたま落ちたのか?意として落としたのかきさらぎには分からなかった。天使について聞きたいきさらぎだったがフジニアの無垢な笑みを見て聞くに聞けなかった。


 その後、きさらぎはフジニアと過ごし二人で眠る。そして深夜二時頃にフジニアは外に出て人を襲い殺し何もなかったかのように戻り同じ布団で眠る。


 (私の魂を食べられないからこんなことを...フジニアはこんなに苦しんでるのに私は何もできない。もういっそのこと...)


きさらぎの傍で眠るフジニアはとても苦しんでいた。普段は表には出さないが時々苦しみきさらぎを食おうとする。フジニアはそれを悔やみ葛藤している。その時のフジニアはただきさらぎに謝り泣いていた。きさらぎは寝ているふりを知らぬふりをしてただ声を殺して涙を隠れて流すことしかできなかった。


 「私のことを食べてしまえばいいのに...そうしたらフジニアも楽になれるのに...私は何もできないんだな...」


と呟いた時一瞬だが数字が見えた気がした。その数字はあと五日と見えた気がした。


 三日目...それはすでに始まっていた。きさらぎの体調に異変とともにきさらぎの周りで奇妙なことが起き始めた。きさらぎの体調不良の時に限って学校の窓ガラスが突然割れたり、物が壊れるなどの異変が起きた。しだいにきさらぎは孤立し不気味で気味が悪いと言われ嫌われ人から避けられるようになった。そしてきさらぎに対する暴行事件が未遂だが起きてしまう。この時怒り狂ったフジニアが暴れたため暴行犯は病院送りとなり、フジニアを止めたきさらぎを”悪魔や化け物、魔女”だと罵りきさらぎは皆から”魔女”というレッテルを張られてしまった。フジニアはきさらぎを助けたかったが自分の行いがきさらぎを傷つけてしまったこともあり何も言うことが出来なかった。この出来事からきさらぎとフジニアは互いに隠していることに不満を抱え二人の仲は最悪な方向へと進んでいった。

あと四日...


 四日目...きさらぎは不登校になり家からでなくなった。次第にフジニアもきさらぎに話しかけることが減り二人は喧嘩をして、フジニアがきさらぎの元へ去ってしまう。あと三日...

 五日目...結局二人は仲直りをしないまま時間が去っていく。

あと...日?


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る