第13話 案内と紹介【その9】

「え、えっと、次は、どんな人が...。」


「次はねぇ、僕抜かしてこの中で最年長の子かな!」


「は、はあ...ちなみに僕抜かしてとはどういう...」


「あ!いたいた!お〜いにっこちゃ〜ん!」


地味に言葉を遮られた。望さんが声をかけ、振り向いたその人は...


「っ.....!?(なんっ、この人こわっっっ!!!)」


ぐるんと振り向いたその人は、隈がとても濃く、目つきもそこそこに鋭く...何よりそのクソデカな身長...いや、ちょ、泣き叫びますよ??怖すぎるのですが。


「...。」


「にこちゃんちょっとお時間い〜い?紹介したい子がいるんだ!」


「....いいけど....。」


ちょバリトンボイス!!すごくしっかりバリトンヴォイス!!!ひょええ〜〜!!!その無言の間が怖いです!!!


「(目つきこわっ!背たかっ!服黒っ!)」


俺は今、かなり青ざめた顔をしているだろう。なんてったって身長差で僕は彼を見上げる感じになる。その威圧感が半端ではないのだ。


「...?自己紹介、するんじゃないの...?」


「ほぇ!!?アッ、ハイ!!大変失礼いたしました只今するであるます!!!」


「(ブナくんテンパってるなあ〜。)」


「えっと、その、や、八百谷...宗、でしゅ...。」


やばい切羽詰まりすぎて噛んでしまった。だ、大丈夫...だよね?と思い男の顔を覗いてみる。


「.......。」


「(ッッ表情読めねぇーーーっ!!!)」


なんなのその顔!!どういう感情!?もうちょっとオーバーなリアクションとってくださいよ!!


「ほらほら、にこちゃんも、自己紹介して。」


「ああ、...ごめん、...二戸仲都にこちゅうとっていいます。八百谷くんだよね。よろしくね...。」


「えっ、あ、はい...。」


いや自己紹介は普通だ...。ちょっと安心...


「じゃあ、ごめん望。もうバイト行かなきゃ。」


「え〜、そこそこ夜も遅いよ〜?ご飯までには帰ってきてよね!」


「ああ、...多分、帰ってこれる。」


「おけ!じゃあいってらっしゃ~い!」


そう望さんと会話を交わし、二戸仲都という男性は僕らの横を通り過ぎ、階段を降りていった。てかちょっと待って、そこそこ夜も遅いって...時間結構経ってるんじゃ!?


「(どうしよう...。お母さんになんて言おう...。)」


「あ、さっきの二戸仲都、にこちゃんはニコチン中毒なんだ〜。めちゃくちゃヘビースモーカーでね。でも、ちゃんと外に出て吸ってくれてるんだよ。」


細かな気遣い...!!!意外と普通に優しい人なのか...??いや、それはないか...??


「っふぅ〜!やっと紹介終わったぁ!」


あ、やっと紹介終わったのか...。

...やっぱり、とにかく早く家に帰りたい、...が、俺はちょっと気になることがある。


「...あの、望さん。」


「ん〜?どしたのブナくん。」






「...望さんも、何かに....依存してるんですか?」










------------キャラクタープロフィール⑨-------------------------------------------------------------


二戸仲都にこちゅうと 25歳 男


誕生日...11月3日


身長...184cm


好きなもの...豆腐。動物。


依存しているもの...ニコチン


その他...皆のお兄さん的存在。ちょっとお茶目。



















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