第4話 再会
7月20日。
僕は抜け殻になった様に過ごしていた。
今日は母の病院に付き添う日だった。
すると僕があの日見た後ろ姿が僕の目に入ってきた。
君が病院にいた。
「奈美?」
君は驚いた顔をして僕を見つめた。
「なんで、なんでいるの?」
君の声は震えていた。
そして、僕が最期に君を見た時よりも痩せていた。
「奈美、どこか悪いの?」
「どこも悪くないよ。じゃあ私行くから」
君は鼻を触りながらそう言って立ち去った。
僕はもやもやしながら母の元へ戻った。
やっぱり僕は気になって家に帰ってメールをした。
「体どこか悪いの?大丈夫?メールしてごめんね」
7月21日。
一通のメールが僕の携帯に届いた。
「すぐ帰ってごめんね。昨日。だけど私はどこも悪くないよ。付き添いだったから父の。ただもうメールもしてこないで」
僕は元気なら良かった、そう思い君の連絡先を消した。
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