第2話クラスメイト

入学式が終わって1週間がすぎた。


僕は未だにクラスの誰とも話していない。

何をするかと言うと1人で教室の隅でただひたすら数学の教科書を見ていた。


お昼になるとクラスの人は友達と集まってご飯を食べ始めていた。

僕は弁当を食べず教科書を読んでいた。

周りからの視線が少し痛かった。


午後からホームルームで委員会を決める時間だった。

最初は委員会に入るつもりは無かったのだが僕のクラスは人が少なくて全員入るしかなかったのだが、気がつけば残っているのは学級長と副学級長だった。


ここで目立たないという目標が途絶えた気がした。


最終的には学級長になった。


これから先少し不安になった。

それから内科検診があり静かに並んでいたのだが後ろから


「5中だよね?晴って知ってる?」


と後ろから聞かれたので振り向くと少し体型のぽっちゃりとした男子が立っていた。

晴とは5中の時のバスケ部で一緒で2年生から引っ越して来た副部長だった。


「うん知ってるよ同じ部活だったし」


「俺同じ中学校だったんだよね、でも2年になる時に5中に転校してったから知ってるかなって思って。」


それが初めてのクラスの人との会話だった。


それからその男子と話していたら自然と周りに人が集まってきた。


少しだけクラスに馴染めた気がした。

仲良くなりたくなかったわけではないので少し嬉しかったけど、


3年間しか関わりがないのに仲良くなっていいのだろうか、、、、

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