第5話
こんなみにくいわたしでも、ノートでは、笑ってしまいそうだがこっそり魔法も練習した。
10年間なりふり構わずいきてきた。顔も険しくなった。しんどくて老いて、姿もこころとおんなじようになった。
ノートは書き続けた。ゆめをかきつづけた。
夢の中に出てくるあこがれとあえた。
信じられなかった。いまもそうだ。
疑い続けた。疑い続けている。
きっと間違えたんだ。
間違えて本当のじぶんではないところに勘違いして幸せがきたのだとおもい、さみしかった。
だんだんと勇気を出して少しづつわたしを知ってほしいと欲張りにわがままにおもうようになった。
鏡を見た。髪の毛を切った。相変わらずのおデブで姿も変わらず灰色のジャージを着ている。
あこがれがずっとわたしのところにしばらくの間いつづけてくれた。
まほうがかかった。
しあわせそうな顔になったのだ。
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