同棲ですか…ええそうですか
そうして俺は璃奏と付き合う事になった。
その帰り…
「あ!一斗くん。今日から私の家に泊まって貰いますね!」
え?いや何を言っているんだろうこの子は。
「あ、勿論安心してください。先にお義母さんには許可取っておきました。」
あぁ……言い忘れていたが
彼女のお父さんは株式会社月嶋という世界を支えている会社の社長である。
勿論その子どもである璃奏も有り得ないほどの財力と人脈がある。
つまりはそういうことだろう。
「でも着替えとかないぞ?」
とりあえずこう言っておけば家に帰れるって本で読んだ気がする。
「安心してください。きちんと運んでおきました!。あとはですね…新品も買ってあります!これで行けますね。行きましょう」
強引だよなぁ絶対
歩く事5分、38階建てのマンションの屋上に連れていかれた。
「私達の愛の巣はここです!ゆっくりしていって下さいね。」
ちょっと無理だろこれ。
リビングが広すぎる。聞いたところ8LDKで、80坪あるらしい。元の俺からしたら考えられない程の広さだ。
これでも璃奏からしたら狭い方らしい。
「それで、一斗くんの部屋はこちらです!」
そう言いドアを開けると、勉強用の机にタンス。テレビやゲーム機など色々とあった。
しかし…
「な、なぁ璃奏。ベッドはどこだ?」
「あ!勿論寝室もありますよ!着いてきてください」
嫌な予感がしてきたぞ。
無理に同棲生活を初めて一日目から同じベッドに寝ることになるのか?
「はい。ここに私と一斗くんのベッドがあります。」
「なぜベッドが1つしかないんでしょうか?」
一応聞いてみる。もしかしたらソファーベッドというものがあるかもしれない。
そんな期待を込めた発言をすると
彼女は……キョトンとした顔をして
「好き合ってて付き合ってる恋人同士が同じベッドで寝るのは当たり前のことですよね?」
ふざけるな、顔を斜めにして
『何当たり前のこと言ってるんだろう』
みたいな顔するなよ。
可愛いだろうが。可愛いだろうが!
「まぁ、とりあえず部屋紹介はここまでにしましょう。」
「とりあえず?まだ何かあるのか?」
ふっふっふっ……
そんな事を言いそうな顔をして
「ご飯を作ります!」
……なんじゃそりゃ
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