クライテリア殉教

いくら足掻いても檻の中、

箱庭に飼い慣らされた籠の鳥でしょう

みんな己ばがりがそこにいることは変わりがないのに

喚き散らしてみっともないわね、

どうせ誰も振り向かないで欲しいと思っている。

憐れみや同情で気を引くぐらいなら、

私はわたしを喪い、あなただけのモノに成り下がる


センチメンタルな前日は皺ひとつない筋書きに足を踏み入れ

大急ぎで参道を駆け抜けた ネグリジェのときを、ゐ抱く


幼少に戒めを授けるような群青色の樹木が辱めるようにわらい、

秋の深み その乱れた髪、無秩序な月白と静けさが臭気に充ちる

貧弱な大役を薬指と置かれる道すがらに深窓のランプを吊り下げては

気の赴くまま希望を抱いたときもあるのかと演者はしったかぶる


長患いにも、嗜みなど、

絵の具へにじみ出る、

満開の花のほのおに。


小指結ばれた水母の抜け殻を針仕事で縫うような濃淡を、

暁に再起動する鬼ごっこみたいだ。


風刺漫画のオルゴールを消化不良の猛吹雪に代え

破壊と再生の不快指数をパンドラの箱に堕として、

研究室で散髪する、虚ろな目つきの航海図は、鯨に呑まれたあと、

もう絶滅した流行歌のせいにして。そう捕獲する感情線と流れる。


アンドロイドの骨董品は

愛してると嘯いたロリータガールになりたいだけです


陣取りゲームを行う冬の空に高層ビルから眺める玉虫色の散弾が、

カンカン照りのデバフを架ける。臨海都市appleの無。

スリガラスの愛玩と秘密道具。メイリオの愚者を奔らせる、

この震える手で舟を漕ぐ、いや笛を吹くのか、皆目わかりはしないまま



午後11:08 · 2022年4月2日


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る