172.復讐したいならしていいと思うんだ
3月22日(金)
遂にこの時がやってきたなと思いました。何度も迷って悩んで抱えて言えなかったこと。父親との向き合い方がずっと分からずだったこの十数年。
嫌だったこと、悲しかったこと、酷く辛かったこと。未だに思い出してしまう嫌な記憶。それに伴う嫌悪感と思想の狂い。そこから生まれる恨み。
世の中には私よりもっと酷くて親の行動や感情に振り回されて生きている人が沢山いると思います。私の家のような環境で育った人はざらにいるのも分かってます。でも私のように環境によって人格形成が上手いこといかず悩んでいる人に、そんな人達の希望になればと思い記しておきます。
大学まで行かせてもらってご飯まで食べさせて貰えてて、なんて親不孝なんだろうと今でも思うことはあります。でも。こっちは血が繋がっているだけで親とは別個体なんです。子を産むとはそれだけ責任を伴うことなんです。それに挑戦しただけでも頑張ったのよって親世代はもちろん思うでしょう。それも十分分かります。大人になった今では。
でも子だって人なんです。親の所有物じゃない。何してもいい、何を言ってもいいわけじゃない。私の父はそれが分からない人でした。というかきっと今も変わってないです。
先日ある家事のことで喧嘩をしました。いつものように怒鳴り散らして物に当たって私に対して蓄えたヘイトを全て怒り任せに伝えてきました。
「お前なんかには期待してない!この家から出ていけ!」
もちろん実家にはお金入れてますよ。仕事だってしてるし、些細な家事の行き違いってだけです。それなのにそこまで言われたんですよ。
私にも至らぬことがあるのは勿論分かってます。そこに関しては素直に謝罪しました。
でも肝心なのは怒りで制圧しようとするその態度が、私をずっと苦しめてきて向き合うことを拒否するようになってしまったこと。
親に金食い虫と言われた高校生のある日、その瞬間から心の中の何かがポッキリと折れました。髪を引っ張られて逃げたあの日も胸ぐらを掴まれて投げられたあの日も。私の中では今でも鮮明に思い出せるくらい恐怖や不安、絶望でいっぱいの出来事でした。
親に必要とされていないんだと思いました。私の存在はただの重荷でしかないんだ。私には価値がないんだ。じゃあ何でそうなると分かっておいて子を持とうと思ったんだ。お前が生んだのに。お前らが望んだのに。私の父に対する感情は悲しみから徐々に嫌悪感や恨みに変わっていきました。
あなたと向き合えなくなったのはそういう理由で、私はあなたから愛されてないと思ってずっと抱えたまま生きてきた。向き合おうとするとまたすぐ怒鳴られるのでは、手が出るのではと怖くて言い出せなかったと正直に伝えました。
さて、父は何と言ったでしょうか。
「全然覚えてない。過去の俺がそんなことをしたのか。そうか、したんだな。そんな風に思わせてしまって申し訳なかった。ごめんな。でも葉訓のことは大好きだよ。」
絶句でした。そんな風に思っていたのにも関わらず娘を殴る親がこんなに身近にいることに恐怖すら覚えました。言ってはいけない言葉を何度も浴びせたことを泣いて謝っている娘を殴ったことを1ミリも覚えていないことに絶望しました。
両親のことを嫌いになり、男性への不信感は生まれ、自己肯定感も何もかもなくなったのに。誰にもわかって貰えなくて辛かったのに。それを抱えて恨んでこれまでを生きてきたのに。
何も覚えてないのか。自分のした過ちを、少しも。「ごめん」の一言で許されようと思ったのか。
私はこの環境で育ったおかげで弄れアダルトチルドレンです。そんな余裕なく心が欠けたまま育った私が、十何年と辛さを抱えた私がその一言で許すと思うか?その間もお前はのうのうと、躾だと親はこれでいいと、そう思って生きて来たのに。
許さないよ。私がもっと落ち着いて心が大人になったとしても許せるか分からない。娘に愛されないのもこう思われてしまったのも自業自得と思って後悔して生きていけよ。本気でそう思いました。
筆者まじヤバい奴だと思われてもいいです。大人になれない哀れな奴だと思われても構わないです。そのくらい私の過去と恨みは消えないんです。
結局父の「愛している」という言葉は私の心には全く響きませんでした。言葉では何でも言えますから。
復讐は何も生まれないって言いますよね。全くそんなことないです。されてきた事はずっと深く深く残るんです。私はそれを今後とも忘れずに生きます。
娘に愛されない可哀想な親になったのは全て自業自得なんだから、それを抱えたまま今後生きていけ。
それが私なりの復讐です。そうでないとあまりにもあの時の私が可哀想で浮かばれないですから。
復讐はしていいんですよ。大人になれないとかどんなに言われても自分の人生ですから。復讐して心が晴れて幸せになるなら、きっと正しいステップですから。
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