129.感涙

8月8日(火)


自分のことになるとどうも苦手な恋愛。自信のなさとか、考えすぎて一周して全てがどうでも良くなるクセのせいで上手く進まないことが多々あります。


じゃあ!恋愛モノは一切興味ないんだな!と言われると違うんです。コンテンツとしては最高。友人の話とか漫画とかアニメとか…いつもご馳走です!!ってなります。


そう。もうお分かりだと思いますが、自分が関わらない第三者の状態であればいいわけです。だから生まれ変わるなら、その状況を常に見ておける壁になれたら、と思います。


最近『午前2時まで君のもの』という漫画を読みました。まぁこれが泣けました。深夜布団の中で感涙。(注意喚起になりますが、これはBL作品なので苦手な方はお控えを。)


軽く紹介しますね。ネタバレになるので初見で読みたい方はブラウザバック。


主人公は29歳。昔から大の仲良しの親友がいて、そんな彼にずっと恋心を抱いていました。そんな気持ちを秘めたまま過ごす毎日。そんな中、ある時主人公は事故にあいます。そこで大きな後遺症を抱えたまま生きていくことになるのです。事故以降のことは覚えられなくなるという記憶障害。毎朝起きると新しい毎日が待っている。新しい毎日を必死に生きても、寝ると全て忘れてしまう。


主人公は毎朝「全てを受け入れること」という過去の自分がスマホに残したメモを読んでから1日をスタートします。訳あって結婚して奥さんがいること、母が亡くなったこと、実家のクリーニング屋で働いていること等を毎朝受け入れることになります。


主人公の記憶は21歳で止まっています。親友が好きで好きで仕方がない、でも過去何故か結婚していて大切にしなければならない「今」がある。その葛藤と迷いに主人公がどう向き合っていくかが描かれています。


自分がもしこうなったら、どうするのだろうとつい考えながら読んでしまいました。周りは8年も時が進んでいるのです。毎朝起きると8年後の何も知らない世界が拡がっているのです。それなのに自分は21歳で止まってしまっている。どんなに覚えていたいことも忘れてしまいます。親友とあった楽しいことも、誰かを悲しませてしまったこともどんなに覚悟を決めたとて忘れてひまう。


主人公はメモを残すことで生活を成り立たせていましたが、自分が成長して時が経てば経つほどその時間の経過のギャップに苦しめられることも余計に辛い。


その中でも何とか頑張ろうとする主人公とその親友、奥さんの思いが交わったとてもいい作品でした。


泣くって案外すっきりしますね。泣きたい方は是非!


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