第3話 やっちゃった
幼いころの出来事です。
まぁ〜、でも12才です。
子どもの悪知恵ですね。
わりと学校では目立つ方?
どちらかと言われれば優等生でした。
6年生の、とある日曜日友達数人と体育館に集まりました。
ボールが何でか転がってました。
第一発見者
奇声をあげながら、だっしゅします。
はい、つかまえました。
にや〜 と笑います。
ドッジボールすた〜〜と。
その時、気が抜けてるヤツ目指して、顔面狙ってぶつけようと必死の形相で気合入ってます。
残念!!
微妙に右上に抜けて、オレの横通り過ぎていきます。
やばっ、おれもあつくなってきてしまいました。必死にボールを追い、つかんでわ、顔面めがけて投げ込みます。
この頃の自分、身体的に、かなり恵まれ、162cm、82kg、ちょっとした大人と遜色ありません。
バスに弟と乗ってると、俺だけ大人料金請求されておりました。
そんな自分に狙われたら、だいたい逃げて行きます。
諏訪くん、今
何やってんのかな?
そのころの自分の諏訪くんの印象、俺のライバル?おれが気になる?つぶしたい?何か事あるごとに対抗心剥き出しで、むかってきます。
じゃ、ここは、諏訪くんかな?!
狙いを定め追い込んでいきます。
焦って追い詰められた顔で、必死に交わし続ける諏訪くん、何だよ、できるじゃん。
むちゃくちゃ楽しくなってまいりました。
頭もちょっと使い、投げる、ぶつかる、跳ね返る、避ける、よける!!考えながら逃げ道を塞いでいきます。
ちょっとずつ、ちょっとづつ追い込みます。
さあ、どうする?後ろは「跳び箱」ぎっしり並んでます。8台、角は体育用具準備室、日曜日、当然 鍵が閉まっております。逃げ込めません。反対側には、体育館入口!!10mはあります。
届く前に、潰します。
気合入れ直し、構えると、俺の予想と外れた行動にでます。
やるわ、諏訪くん。
跳び箱の上段を外し、中に入り、外した上段を戻しました。
完全無敵状態!!
どう投げても、あてられる訳がない。
いいわ、しょうがないびびらせるだけやっとこ。その日の、フルMAX.、その隙間から見える顔にぶち当てたるわ!!
中で震えとけ!!!
投げ込みます。
ずれていきます。
思ったより、左上に、それていくボール。
あら、やっちまった。
ちょっと待って、お願い
そこには、ガラスの窓がありました。
やべ〜よ。割れる。
あ〜当たる面倒臭い。
ガッシャ〜〜〜ン、盛大に割れるガラス
パラパラ、ガチャンと割れながら、落ちてくる窓ガラスの音にビビる諏訪くん跳び箱の隙間から見える顔、めっちゃ震えとる。
当たんないから。
だいじょぶ、あなたは、しっかり跳び箱の中、当たるわけないから、切れることもないから。
冷めた目で状況を確認する俺。
俺は、関係ないしって顔で、若干ドヤ顔で跳び箱から出てくる諏訪くん。
何かむかつくわ。
さあ、どうする俺?
皆関係ないからね。
明日は、よりによって全校朝礼です。
冷めた自分が出てきます。
みんな逃げました。
そりゃ怒られたくないです。
さあ、皆さんなら、どう対応しますか?
とりあえず、30年以上前てす。
その時の俺、
全財産持ち歩いておりました。
総額7,300円。
公衆電話に走ります。
タウンページで探します。この金で、ガラス入れてくれる大人。
以外に早く見つけます。
「とにかく1番安いので、お願いします。」
ただ、今日は定休日の為、自転車で40〜50分とのこと。いやいやいや、しょうがないっしょ。小6の、こんな電話に紳士的な対応、マジ神っす。俺は思いました。
ガラスを荷台にしばって、颯爽とガラス屋さん登場「ありがとうございます」
すぐに金払おうとするオレ。
「いくらですか?」
「お金は仕事終わってからだから」
(このひとプロだ)
「本当に、1番安いので良いの?」
「はい」
「次に割れるまで、わからないですよ」
答えるオレ
「何で自分で直すの?」「先生に怒られたくないのかな?」
(普通はそうなのかな?)
「いいんです。宜しくお願いします」
(あれ、誰か一人だけ残ってくれてたな、誰だっけ?)
当時は、親の機嫌を損ねないことに全力で力を入れておりました。
絶対に親には連絡を入れさせない。
良い子で居続ける。
はい、俺は小6で、割ってしまった体育館のガラスを業者を探し、お年玉の残金で支払い、しかも当直の用務員の、おっちゃんに見つかり、明日校長先生に謝れよと言われながらも、ちゃんとガラス屋探して自腹切って入れました。
誰が、わかるんとしらばっくれました。
今、思い返すと、窓枠に当たらなくて(汗)
ホントよかった。枠やってたら、どうもならんかった。けっこう近いところ抜けてったもんなぁ。
卒業しても、この件で呼び出されたことはありません。
セーフでした。
本気で、今回は、やばかった。
幼い頃の思い出です。
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