第2話 優しさ。

弓弦くんは、私に言った。


『送るよ。危ないだろ?』

『い……いいよ。悪いし。』



『俺がそうしたいの。なっ?』


私は……弓弦くんに言われて

家まで送ってくれる

事になった。私は……度々


不思議そうに弓弦くんの方を

見る。



その度に……弓弦くんは

私に、微笑みかける。



しばらく歩いていると、弓弦くんは手を繋いできた。



私は……緊張で顔が紅くなる。

そんな私を見ながら



弓弦くんはこう言った。



『えるちゃんの事、知りたいかな?俺……何処となく。

えるちゃんが……消えちゃいそうで。捕まえて居ないと……。』



『…………。うん。』


『弓弦くん……?』

『ん?……』


『ありがとうね。』



手を繋ぎながら、弓弦くんが

私の自宅まで、

送ってくれた。



弓弦くんが照れながら。

『じゃあ、


私は……玄関から弓弦くんを

見守った。



弓弦くんは、いつまでも

後ろを振り返りながら……



私に、手を振っていた。




私は……強く思った。



いきなりの出逢いに……

私は……胸をときめかせた。




優しい彼の眼差しが……


私の心を熱くさせた。





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