§9【初試しのクエスト】
俺達はそんな出来事を終え、早速武器の効果を見に行くため軽めのゴブリン退治のクエストを受け、森林地帯へ向かった。
今回支給された限定装備はアンデッドのイメージとして、黒が基調とされている武器だ。
ニルが貰った大剣は以下にも魔王の四天王が使っていそうな、とてもごつい大剣だ。
アカリアスが貰った杖は紫色に光る丸い宝玉が杖の上を4つほどグルグルと回っている、最高位のアンデッド魔女が使っていそうな武器だ。
そして俺が貰ったダブルソードは片方は黒を基調とした武器でもう片方は赤を基調とした、両方とも違う見た目の武器だ。
「早速試してみるか! じゃあ、俺から……」
ニルは目を瞑り、意識をゴブリン一体に向けて深呼吸をする。
大剣に魔力も込めると剣の真ん中を通っているゲージのようなものが上がっていき、限界まで達すると黒い煙が湧き出てくる。
「喰らえ! 《
ニルは大剣を地に振り落とすと紫色の紫電が走り、地を割り、ゴブリンの体に直撃する。
脚は地の反動に砕け散り、ゴブリンの体に雷が走り、小刻みに体が震える。
「さすが限定装備だ……桁が違う……」
「では、次は私が……光の精霊よ、我が身に力を集いし、発散せよ! 《
4つの闇玉が白く光だし、闇属性から光属性へと変化する。
アカリアスは杖を両手で持ち、上にあげ、詠唱をすると、4つの光球がさらに強く光だし、辺りの光源が全てこの杖に吸収される。
そして詠唱が終わり、魔法名を唱えると白く発光し、轟音と共に太い光線が直接ゴブリンに飛んでいき、周りの森林や冒険者を巻き込みながらも強く強く、発光し、大きな穴を開ける。
「……え?」
「森林地帯が……木っ端微塵に……」
「アカリアス……その魔法はピンチ以外の時は封印した方が良さそうだ……」
アカリアス、ニル、俺が言う。
魔法行使をした本人が1番驚き、杖を持ったまま硬直している。
「なんか俺……やる気伏せた感じする……」
「……かっ……あ……あ……」
「……」
今だ硬直しているアカリアスに腰を抜かしているニル、やる気を完全に喪失した俺。
辺りは十字架が書かれている棺桶があちこちに散らばっており、アカリアスの魔法に巻き込まれ、死んでしまったみたいだ。
「とにかく、棺桶の人達を神殿まで持っていった方がいいな……」
「そうしようか……俺がアカリアスを運んでいくから、乃亜がこの棺桶を先に運んどいてくれ」
「分かった……」
オレは棺桶1個1個に穴を開けていき、紐を通し、連結させ、1本の紐で神殿まで運んでいく。
ニルは硬直しているアカリアスを肩に担ぎ、一旦休憩所の椅子へ連れていった後に俺のところまで走ってき、一緒に神殿まで運んでいく。
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