第79話 ネットスキルと水魔法について整理する夏希
魔法の進歩が無く悩んでいる夏希。
時間は夜。夕食とお風呂を終えて部屋で床に座り込み夏希はビール片手に考えている。
まずはネットスキルについてだ。
現状は、
1.ネットスキルのレベルは3
自身のレベルが10と20に上がった時にネットスキルも合わせて3まで上がった。(今の自身のレベルは22だ)
2.使用限度金額は5,000円
自身のレベルが10になった時に1,000円から一気に5,000円に上がった。(レベル20の時は上がっていない)
3.MAXは500円(購入単価)
自身のレベルが20になった時に50円から一気に500円に上がった。(レベル10の時は上がっていない)
4.チャージはお金と素材から可能
チャージ対象品は一度スキル内で保留状態になり確定させるとチャージされる。この機能を使ってアイテムボックスとして利用している。
5.制約解除によりこのスキルの性能があがる。
制約の1つがスキルで購入したものは直接販売が出来ない事だ。(2次加工品は販売可)
以上が現時点でのスキルの性能と内容だ。
ネックになっているのがMAX500円だ。単価500円で買える物は意外とある。ただ、買えないものの方が圧倒的に多い。(当たり前だが)これを何とか3,000円ぐらいにすれば、あまり気にする事にはならないだろう。合わせて使用限度金額が50,000円が理想だ。
この2つが上がったのは自身のレベルアップに付随して上がったもので、制約解除でのアップは未だに無い。どうしても制約内容が判らないのだ。もう制約解除についてはギブアップだ。天使にメールして解除条件のヒントを貰おう。
夏希は早速、天使にメールを送った。
あとは現時点での購入内容だ。
村に居た時は子供達のお菓子、アイス、オモチャ、女性の化粧品、自身が飲む酒類とツマミだ。トバルの街では自身とスズランのビールとツマミであとはニアのお菓子だ。
こんな使い方でいいのだろうかと良く思う。でも、他の使い方に悩むのはまたにしよう。まずはこのネットスキルの性能を上げる事だ。
ネットスキルについては少し整理出来たな。ここまでにしよう。
次は魔法についてだ。
使える魔法は水魔法のみだ。(生活魔法は使えるよ)付与の条件で攻撃には使えないが、氷と熱湯を出すことが出来る。水魔法としては水刃しか使っていない。
攻撃の幅を広げるには水刃以外の攻撃魔法が必要だ。だが、元々水魔法が攻撃に向かない魔法なのか、自分がただ性能を引き出せないだけなのかも判っていない。
もうお手上げなのだ。
森で魔物の討伐をしていた時にも思った事だ。剣の師匠はラグだった。魔法の師匠を探そう。
よし、明日ギルドでニアに師匠になってくれる人が居ないか聞いてみよう。(ネットスキルと魔法について見直ししたから少しスッキリしたな)
夏希はその後美味しくビールを飲んで就寝した。
◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇
翌日のギルドである。時間は朝の忙しい時間帯を過ぎた少しあとの時間。
「ニア、おはよう。ちょっと相談があるんだが時間をくれないか?」
ニアは書類を書いていた手を止めてこちらを見た。
「夏希さん、おはようございますにゃ。はい、人も少ないですし大丈夫ですよ。それで相談は何ですかにゃ?」
「ああ、水魔法使いのベテランで誰か居ないか?ちょっと行き詰まっててな、魔法の指示を仰ぎたい。攻撃魔法の幅を広げたいんだ」
ニアは考える。
「水魔法のベテランですか…実はこのトバルの街は魔法使いがあまり多く居ないんですにゃ。高ランクの魔法使いは引く手あまたなので、ダンジョンがある街に行ってしまうのですにゃ」
そうかぁ、どうしようかなぁ。
お、引退した魔法使いとか居ないかな?
「ニア、引退した魔法使いとか居ないか?最悪魔法が使えなくなっててもいい、知識を教えてもらえれば何とかなる」
「うーん、それなら1人居るにゃ。引退して5年ぐらいだったと思うにゃ。地図を書くから一度行ってみるといいにゃ」
ニアは机の引き出しから紙を出して地図を書き始めた。
「夏希さん、ここにゃ。多分家に居ると思うにゃ」
夏希はニアに例を言ってギルドを後にした。
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