第49話 ハザフ一家とランブル夫婦

 ハザフ一家とランブル夫婦を助ける目処が立ち安堵する夏希。


 他転移者との話し合いも終わり夏希は皆との念話を終えた。また日を改めて話しをする事にしている。


「カルレス、どうやって生き返らせるんだ?」


「そうねぇ。生き返らせるのはすぐに出来るわよ。夏希は生き返った後の事を考えてる?説明とか移動の事とか」


 何も考えてなかった…


「は、はは。モ、モチロカンガエテルヨー」


「はぁ、今日は楽しかったから少しだけサービスしてあげるわ。馬車は直してあげる。あと馬も探して戻してあげる。あとは頑張りなさい」


 さてと。どうするかな?


 助けられなかった人もいる。だが最悪は免れたと夏希は思っている。私は神様でも何でも無いのだ。残酷な言い方だがどうしても助けたいと思う人は助けられたのだ。(マドリさんは駄目だったけど)


 夏希は気持ちを切り替えてこれからの流れを纏めた。


 1.盗賊に襲われ瀕死になっているところに私が駆け付けて討伐した。

 2.討伐は上級魔法が使えることにして何とか倒したことにする。

 3.村の秘蔵のポーションで助けた。(数に限りがあり、全員は無理だった事にする。)

 4.馬車はマジックボックスに工具があったので直した。(破損がどれくらいあったかは覚えて無いだろう。)

 5.馬は探してきた。


 ちょっと強引なとこもあるがゴリ押しだ。


 あと、これからも付き合っていく事になるから魔法やアイテムボックス、ネットも解禁だ。


 移動は一緒に街まで行くことにして、遺体は私のアイテムボックスで運ぶことにしよう。


「カルレス、こんな感じだ。判ったか?」


「はぁ?考えてるだけで何も言って無いわよ」


「使えない奴だなぁ。考えてる事ぐらいパパっと読み取れよ。天使だろ?」


「さっきまでの様子とは全然違うわね…」


「いつまでも暗いままで居てもな!切り替えた」


 そう言って、考えを天使カルレスに説明した。


「う~ん。大丈夫かしら?大雑把過ぎない?」


「もうこれ以上考えられない。今日はもうお腹いっぱいだ。ゴリ押しするからいい」


「わかったわ。じゃあ早速、蘇生するわ。魂が安定する必要があるから起きるのは30分後ぐらいだと思うわ」


 天使カルレスから目映い光が発せられ皆はその光に包まれた。(急に眩しいな!先に言えよ!ダメ天使)


「はい、これで終わり。私はこれで帰るわ。もう次は何があっても対応しないからね。ああ、それと眩しいぐらいでうるさいわね!」


 そう言って天使カルレスは目の前から消えた。


 心の声、聞こえてるやん…


 さて、もう一仕事頑張りますかね。

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