冬夜 ⑤
てっきり、霞先輩の私生活が忙しいだけなのかと思っていました。
それと就職の件、自分はなんとも思ってないです。本当に、ごく普通に自分の生活遍歴というか、それを書いただけなんです。
そんなことを聞かれたからといって、先輩に対して失礼な人だなんて思うことはありません。絶対に。
先輩が1ヶ月の間悩んでいて、苦しい思いをしていたなんて思いもしませんでした。やっぱり、便箋2枚だと書きたいことが足りないですね。自分も、もっと自分の言葉を文字にできるように努めます。
それにしても、先輩は結構心配性なんですね。意外というほどではありませんが、最初の時のような語り口はすっかり見なくなってしまいましたね。
実は白椿の花が好きなのは、その花言葉も由来しているんです。先輩にピッタリの花言葉なので、興味があれば是非調べてみて下さい。
先輩からの手紙は、今では自分にとって大切な日常の一部になりつつあります。先輩から手紙が来ることに対して、嬉しさこそあれ嫌悪感は一切感じていません。
申し上げにくいことですが、妹も先輩からの手紙を楽しみにしています。先輩からの手紙を読んでいる時の自分が楽しそうだと、一緒に読みたいとせがまれてしまっています。
これからも遠慮せず手紙を書いて下さい。1ヶ月先輩の手紙が届かなかったこの気持ちの責任を取って下さい。
冬夜
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