第12話 地区大会 決勝戦 前半

一回戦、2回戦(ベスト16)、3回戦(ベスト8)、4回戦 準決勝(ベスト4) と4回試合をして、今日は決勝戦の会場につき、

なんか会場に入ってから、なんかみんなに見られているなと不思議に思っていると、

 俺のこ二つ名ができて騒いでいることがわかった。

最初は興奮した。

だが、その二つ名は最悪だった。

『ピッチ上の悪魔』

この二つ名のせいで、

チームメイトに結構いじられた。


なんやかんやで時間が過ぎていき、

決勝戦が始まった。

そして、俺は今までの試合通りに個人技で2点をきめる。たがその2分後大会初となる失点をしてしまう。


俺は、一瞬動揺するがなぜ失点したかというのは、わかっている。

今まで、俺が前線からプレッシャーを与え続けて、相手のパスミスやトラップミスなどを誘っていたが、今回は相手のパス回しが早く、あくまでも一人ではだが、プレッシャーをかけても焦らなくなったからだろう。


俺は、すぐ取り返すべく、

ドリブルディフェンスを抜き去り、ミドルシュート(ペナルティーエリア外からのシュート)を打つ。

そのシュートは綺麗な円を描きながらゴールに向かっていく、

誰もが入ったと思った時、そのシュートはクロスバーに弾かれる。

そこから、相手のカウンターで再び点を取られてしまう。

俺のせいで、点を取られてしまった。

俺のせいで、追いつかれてしまった。

そして、少し自暴自棄になりかけていて、このままプレーしたら、自分でドリブルなどか荒れるのではないかと思った時だった、


「海斗ー!がんばれーーー!!!」


ピッチ上に透き通るように聞こえた声、

反射的に振り返るとママだった。

俺は再び前を向き、顔を軽くたたいて、気持ちを切り替える。

前半終了間際個人技で、抜いて一点を決める。


ハーフタイムだ。


俺はこの試合で試したいことがある。

「あのー、監督」


「ん?どうした?」


「俺のポジションをディフェンスに変えてもらえないでしょうか」


「それはどうしてだ?」


「もし、今日このままでも勝てるかもしれませんけど、都大会や全国大会に行った時こういうことは増えると思うんです。

ならここで、俺がディフェンスになったら、試合展開がどう変わっていくのかってを試したほうがいいと思います。」


「んー、まぁ、それでもいいだろう。

だが、もし点数が追いつかれたら、

またトップに戻すがいいか。」


「はい!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る