第9話 運動会 午後の部

俺は、ママと昼食を食べながらさっきの徒競走の話をしたり、ママに褒められたりしながら休憩時間をすごした。

午後の部が始まるちょっと前のタイミングでグランドに戻る。


そしてその後行われた競技でも、活躍した。

玉入れが二位、クラス対抗リレーが1位、綱引きが三位と、結構いい結果を残した。

合計点数で、3組には30点差、2組は、20点差とギリギリながらも一位であった。


だが、その後行なわれる、クラス対抗女子代表リレーという、

ひとつのチーム6人でリレーをする競技で、

五番目の明日香が転倒してしまい、

3位になってしまった。

よって、総合点数も3組と同じ点数になってしまい、二位タイになってしまったのだ。

総合点数で上回るには一位にならなければいけない。


そんな時、明日香が一組の休憩場にいないことがわかった。

もしかしたら責任を感じて、泣いているのかもしれないと思い、クラス対抗男子対抗リレーまでの時間が10分までなのを確認し、

走り出す。すると、休憩場から少し離れたところの、木の影でうずくまって泣いている明日香を見つけた。

俺は、明日香に何を言えばいいのか悩んだ結果、俺もしゃがんで目からこぼれ落ちてくる。涙を両手の親指でぬぐい、

頭に手を置いて優しく撫でる。


「まぁ、気にしなくていいから、

 俺アンカーだからさ、逆に俺に見せ場を作ってあげたくらいに思ってよ。」


「ゔん」


「じゃあ、俺はもう時間だから行くね。

そこで見ててよ。」


はぁー緊張した。

あーゆう時何言えばいいかわかんないんだよなー

やべもう並んでるし急ご!




ドンの音と共に一走者目が走り出す。そしてみんなほぼ同時に渡すが次の走者走者になるにつれて、どんどん差がついていく。5走者目になる頃には結構差がついている。

俺はバトンゾーンのぎりぎりでもらいう。

明日香にあんなこと言ったからには、

絶対に負けられない

俺はもらってすぐ、数は先にいた二位の人をぶち抜く、一番前を走っている、西野にどんどん近づいている気がするが、ついに50メートルになった。西野までの7メートルくらいあった距離は距離はもう3メートルだ。通常なら、50メートルで終わりだが、リレーのアンカーだけは別だ75メートルある。そして残り3メートル西野に並んだ。それでも俺は死に物狂いで地面を力強く蹴る。そしてゴールテープの直前俺が一歩前に出る。


「一着 一組」


この、一言で観客席歓声が起きる。

そして、俺は歓声と同時にクラスメイト達

に押し潰される。


こうして運動会は一組の優勝で終わった。

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