第5話 練習試合 (伊藤 明日香目線)
今日はパパと一緒に私が通っているサッカー少年団の試合を見に来ている。
ちなみに私がサッカーを好きなのはパパのせいだろう。パパは大学までサッカーをしており、今でもサッカーが好きで、サッカーの選手としてではないが、なんか、サッカーの偉い人だそうだ。サッカーの試合とかをテレビで見ている。私も時々サッカーを見ていたら、好きになった。といっても、サッカーを見るのは好きだが、やるのはそこまで好きではない。
そんなことを考えていると
試合が始まった。なーんだ、転校生の海人くんはベンチかー、そこまでサッカー上手くないんだなーと思った。
試合はやはり、相手の方が格上いつ入ってもおかしくない状況が続いている。うちの学校も何とか粘っていたが、後半20分で、コーナーキックから特典を許してしまう。はー、やっぱり負けたかーと私は思う。おそらくパパも思っているだろうと聞いてみると、
「わかんないよ。サッカーは何が起こるか分からないし、その何かが起きた時が1番楽しい瞬間だからね、俺は結構こういう展開も好きだな。まぁ、だけど正直、厳しいね」
と言っている。やっぱりパパの目から見ても厳しいんだろう。と思っていると、
相手がファールをした。危ない!と思ったが、ファールされた側は全然大丈夫みたいで少し安心した。それと同時にメンバーをチェンジするみたいだ、 出るのは海斗くんフリーキックも海人くんみたいだ。私は自分の手を握って、入ってと願う。だが、海人くんがけったボールは右に外れる、と思ったとき、何故かボールゴールのネットに突き刺さっていた、え?と思い思わずパパに聞いてみた。
「なんで入ってんの。外れてたじゃん」
するとパパは少しニヤニヤしながら言った。
「あれは、カーブシュートっていってね、ボールが途中で曲がるんだよ。だけど、あそこまで曲がるシュートは、高校生でも打てる人10人くらいしかいないと思うな。」
「んー、よくわかんないけど、とってもすごいってこと?」
「ふふっ、まぁそうだねー。本当に」
パパが不気味笑顔をしているのを不思議に思っていると、試合が始まった。
何とか、攻撃を防いだと思ったが、コーナーキックになってしまった。だがそのキックをしっかりキーパーがキャッチし、海人くんに渡った、私はなんか、彼ならなんか起こしてくれるような気がしてならなかった。
そんな気が当たるように、彼はワントラッブ目から1人を抜いて2人目3人目と、抜き去りついには、点を決めてしまった。
私は、あまりの出来事にぼーと、彼を眺めるのことしか出来なかった。自分でも顔が赤くなっていくのが分かる。パパはというと、思わずたって拍手をしている。こんなに興奮しているパパを見るのは久しぶりかもしれない。
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