31回(実質27回)ペットロスは転生してからやってくる。

 49日って、どうやら魂が生まれ変わるまでの日数らしいです。(まとめサイト調べ)

 ゴールデンウイーク終盤に産まれた命のどれかが、うちのシロの転生体かもしれません。(怖いことを言うんじゃない)


 頑固で聡明で発想が柔軟で趣味の欄に「脱走」って太字で書くおしゃべりなタイプの生命体がいたら多分ヤツです。

 

 はい、そういうわけで今回の副題回収です。

 49日過ぎた途端にペットロスが来ました。

 ちょうど連休直前に久々に新作のアイディアが降りてきたので習作として書き始めてまして、それの資料を読みつつ、執筆作業をはじめたところでした。

 その合間に携帯いじってたらたまたま生前のシロの画像を目の当たりにしまして……とたんにさびしさと鬱の波が来まして……創作意欲も資料を読み込む気分も全部吹っ飛びました。

 かかりつけの精神科医には報告済みです。


 最近だと、つい数時間前。

 携帯の画像ファイルの整理中、誤ってスマホのマイクロSDカードの画像フォルダに上書きしてしまったところ、どうやら旧ガラケー時代に撮影した画像が吹っ飛んだようでして……。

 幸いスマホ経由でgoogleのアカウントのストレージに日付込みで保存はされていたので、データ自体は生存してるのですが

「生前の犬たちを撮影したオリジナルデータが消し飛んだかもしれない」

 という事実が存外悲しくて、いま半分泣きそうな気持ちでこれを書いています。


 ……しかし、紙の本はいいですね。(こういうことを言うと電子書籍しか読めない境遇の方に悪いかな、とも思うのですが、実際この連休中に10年ぶりくらいに「マンガ以外の初めて読む本」を読んだのです。

 それこそ「数年ぶりにシャバの空気を吸った」くらいの解放感がありました。)


 犬がいた頃は、最終盤の介護中はもとより、

 一緒に暮らしている、というだけで犬が暇になると「遊べ」と部屋に顔を出して来ていました。

 それに一々付き合っていると本など集中して読むなどほぼ無理でした。

 また経済的に犬の健康維持にリソースが多く割かれるため、紙の本を買う余裕もなかった、というのもあります。

 どうしても資料を読む必要があるときは、図書館に行き、貸出ではなく館内で速読し、必要な言葉をメモし、持ち帰ってPCからネットで改めて調べる、という形で情報を集めていました。

 

 この16年間、すべてにおいて犬を中心に私の世界は回っていたように思います。


 本屋で新しい本を買ったり、図書館で借りて読むという体験は、私にとって犬中心の世界からの解放だったわけです。

 ところがシロの画像を見た途端に、それは「永遠の別れ」の実感となり、喪失感に変わりました。

 そして脳裏に白抜き太文字ゴシック体でよぎるわけです。

 「ペットロス、到来」と。


 ……まあそれでも、図書館で借りた本は返却期日というものがあり、くよくよしてても日は過ぎるもので、それに促されるように図書館で借りた本から順に読みました。


 最初に読んだ本は深海菊絵著の新書『ポリアモリー 複数の愛を生きる』です。

 これは複数愛――『ポリアモリー(全員合意の上で同時に複数の人と婚姻や恋愛のパートナー関係を結ぶ事)』の米国における実践者達をフィールドワーク調査し、まとめられた「ポリアモリーという概念の紹介本」でした。

 これが成熟・達観した価値観と綿密な対話による良好な関係が多く引用されており、かなりポジティブな印象を抱かせる本でした。


 次に読んだのは、同じくポリアモリー関連書籍。

 本屋で注文購入した荻上チキ著の『もう一人、誰かを好きになったとき ポリアモリーのリアル』という、国内のポリアモリー実践者達の取材を交えた当事者著作本です。

 こちらはコロナ期の最中に書かれた本です。


 日本特有の「あるある」あるいは、マイノリティにありがちな、『無知からくる偏見』や『偏った知識に基づくレッテル』『異なる倫理観(=いわゆる単数愛規範)の押し付け』など、複数愛者ポリアモリストの生きづらさや苦悩などを多く含んだ、先述の新書に比べて<痛み>を伴う内容でした。


 たとえば単数愛者モノガミストと恋愛関係・婚姻関係になったあとに複数愛者ポリアモリストを自覚した人などは、相容れない倫理観からの拒絶や、一時的には需要しても最終的に我慢を強いてしまう状況を原因とした別離。


 そうでなくとも、複数のパートナーと相互に合意の上であっても発生してしまう嫉妬や疎外感。

 そうした問題を回避するための努力、解決手段の模索としての積極的なパートナー達との対話の必要性の提示。


 あるいは、偏見や差別、カミングアウトのしづらさ、社会的な受け皿が当事者グループ以外に存在しない状態――例えば、複数愛者同士で円滑な関係で共同生活を営むことが出来ても、それは法的な家族にはなりえず、また包括的に受け入れる法制度やパートナーシップ条例などがない――など。

 『<1対1で交際モノガミーする>のが常識』という一般認識・一般的倫理観との摩擦による『構造的差別・不寛容』から来る当事者の苦悩や現実問題などが多く綴られていました。

 

 3冊目に読んだのが『トランスジェンダー入門』です。

 前回綴った駅ビルの本屋で買った本でございます。ちょうど今日読み終えました。

 ……買ってからずいぶん経ちますが、ここまで時間がかかった理由は後で書きます。


 率直に言って、私の知識がいかに穴だらけだったかをまざまざと見せつけられました。

 ネットで断片的に調べた知識では、やはり偏りと限界がありました。(ましてや私は非当事者)

 特に『生まれつきあてがわれた性に準じる事を前提とした社会設計』から来る『構造的差別』を原因とした当事者の感じる<向かい風>感。ノンバイナリーという『男女二元論』に当てはまらないが故の『受け皿のない立ち位置』など、非常に読み応えのある内容でした。

 手元に置いて正解と感じる本でした。


 さて、読むのに時間がかかった理由ですね……えー、3つあります。


 1つ目は、週4本の海外ドラマの見逃し配信を一気見する必要があった。

 これは利用してるCSチャンネル配信サービスが見逃し配信をなんらかの理由で中断したため、リアルタイム放送に追いつく必要がありました。どうやら先方の不具合だったようで、今は解消されて一気に見逃し配信がリリースされてます。


 2つ目、志田光選手のyoutubeゲーム配信にハマる。

 昨日まで『龍が如く』シリーズの0・1・2を配信してまして、それを見てました。

 

 3つ目、新しいソシャゲに手を出す。

 ペットロスから立ち直りたい一心で、新しい気分転換を求めた結果、たまたまNIKKEというスマホソシャゲのPC版がリリースされていまして、それにハマり込んでました。

(ゲーム自体の興味はさほどでもなかったのですが、本作の2・5次元舞台に赤井沙希さんが出演されると聞いて興味を持ちました)


 これに加えて、アニメ4本(更に今週から『鬼滅の刃』が追加)、ウルトラマン、『虎に翼』が加わる、と。


 更に偶発的に発生する東京女子の選手によるスペース配信などもありまして……。

 まあ、1日1時間も読めればいいかな、という日々を過ごしておりました。


 そんなこんなで、今回は長くなりました。

 いつものアニメ・プロレス周辺の感想は次回に回したいと思います。

 『虎と翼』だけは、今後鬱展開が控えている気配に、身構えてます。(私の推しキャラの「よねさん」も、あと何週出られるのかな、という感じですし)

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