剣士であるにもかかわらず…

@mochi1156

第1話 出発の朝に

剣によって魔物を切り伏せ、人々を助ける。そんな日常が普通だと思っていたし、世界のためだと思っていた。


地平線が徐々に明るくなってきた。今、確かに剣士として生きる、初めての日を迎えた。そうはっきりと感じた。


この世界では、20歳になると多くの人が旅に出る。子どものころから、その時まで私たちは学校に通って、この世界について学ぶ。


旅に出るために大事なことは、2つ。

1つは、自分の職業を決めること。炎や雷の魔法や治療を担う魔術師、食糧や旅の行路の管理を行う商人。そして、お偉いさんの護衛や魔物の討伐なんかをして生計を立てる剣士。私は代々、剣士の一家の育ったし、周りのみんなも剣士として生きるために日々、鍛錬に勤しんでいる。


もう一つは、キャラバンをつくること。キャラバンっていうのは、旅をするのに、一人じゃ危険だから、さっき話した3種類の職業で編成されたチームのこと。


この2つが旅に出るための条件。つまり、仕事をするための知識とそれを活かすための環境を作ることがこの世界では義務付けられている。この決まりに従わない輩が、よく街の掲示板に賞金首として張られている。


魔術師、商人、そして、剣士。なんの変哲もない普通な3人が旅をする、そんな物語。





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