第539話
「おーい!1番テーブルのオムライスとテラス席のカップルドリンク、後オアシス側のアイスクリームが上がったぞー。持って行ってくれー。」
「(‘◇’)ゞ」
さて、いつもの事と言えばいつもの事なんだが。あの後食堂を貸し切りに出来た俺達は、急いで料理の材料と会場の飾り付けを買いに行き場を整えた。あのノリノリだった旅人達も手伝ってくれたおかげですぐに準備を整える事は出来たな。それでも準備に1日掛ったけどな。
参加費用は1人3000マネにして、料金を貰ったらソウルコネクトで会場に張った捕食結界の中に入って貰うようにしてある。準備に金掛かってるんだから費用は貰うべき!と言ってルゼダが喜々として徴収して回っていた。
そうそう。参加してくれるかどうか不安だった魔人達も、ノリノリで参加表明をしてくれていた。あの地下街に居た人達全員プラス、パートナーが欲しい!という魔人達全員参加だ。
だから参加者がとんでもなく膨れ上がってしまった。今手元に在る参加リストを見ると、旅人と魔人合わせて300人近く参加している。まぁそんな人数を食堂内に収容できる筈も無く、とりあえず店内は椅子は全部撤去して立ち食い形式に変更してある。
それでも入りきらなかった人達の為に、イルセアの提案で捕食結界を防壁の外側迄伸ばして俺の地面操作とシアの精霊魔法を使って追加の会場を作った。泳げるように広めの湖を作り、日除けの椰子の木や果物が生える植物を植えてある。あれだな、雰囲気の良いリゾート地のプールサイドみたいなイメージで作った。
それで、今回の合コンに関しては急遽開催な為に明確なルールは決めていない。決めてあるのは声を掛けるのは早い者勝ち。お付き合いを断られたらしつこく言い寄らない事くらいか?
まぁ今そのルールを変えようかなぁと後悔している所である。なぜならば、こんなに人が集まれば色々な人が居る訳で・・・・・・。
「何すんだてめぇ!!」
「あぁん!俺の方が先に声掛けてたのに横入りしたのはおめぇだろうが!」
「やめてぇ~。私の為に争わないでぇ~♡」
「ねぇねぇ彼女達~。相手が決まってないなら僕なんてどうだい?」
「え~どうしようかなぁ。」
「えっと・・・私も含んでるんですか?」
「YES!!何なら2人共相手出来るよ?どう?」
こういう風に、早い者勝ちのルールを守らない奴や。一度に複数人に声を掛ける人、なんてのも現れて来た訳だ。
「リダ。あの言い争いしている3人は排除だな。他の人達に迷惑だ。あのナンパ野郎は・・・。勝手に自滅するから放置で。なんで周りから飛んできている殺気に気がつかないかねぇ・・・・。」
「解りました!早速行ってきますね。はーいそこの貴方達~。喧嘩をするなら外でやって下さーい!ここでの争いは御法度ですよー。言う事を聞かないと」ドゴンッ!「力尽くで排除しますからねぇ。」ニッコリ
おいおいリダさんや。何も机を粉々に破壊しなくても良いだろう?似たような奴をさっき腕力だけで放り捨てたから、反抗する奴なんて居ないだろうに。後で作り直しとくか。
「ちょっ!ちょっと待ってくれ!ぼぼぼぼ、僕はノーマルであって女性が好きなんだ!」
「あらぁ~?でもさっき私にも声を掛けて来たわよねぇ~?だったらしっかりと相手してい貰わないと不公平だわよ?うふん♡」
「ぎゃーーーっ!誰かたすけてkるえーーーーー!!」
あっ。ナンパ野郎が男姉様に捕まって連れてかれた。俺も最初名簿を見た時に見た目完全に女性でビックリしたもんなぁ・・・・。あっちなみに彼(彼女?)は住人です。股間に立派な物が付いて居ます。仲良くしろよー。
とまぁこういう風に争いや小さな問題が多々ある訳だ。
「あの3人には退場して貰いました!」
「ありがとうなリダ。ったく、あの女性も楽しんでないで止めたら、もっと居られたんだろうに。」
「イケメンの住人男性2人に言い寄られて、私ヒロインみたい!って勘違いしちゃったんですかねぇ?」
「そうかもな。」
まぁ、こういう問題が起こりながらも合コン自体は順調に進んでるんだけどな。
「結構カップルが増えましたね。」
「実質的に肉食系ばかり集まってるからなぁ。そりゃがつがつ行ってすぐに決まるだろ。」
「行動的な人は1階に。奥手な人は2階に、相手が決まったらテラスか外のオアシスにって決めたのが良かったのかしらね?」
「肉食系の女子が2階で大暴れしてるで?」
「あれは獲物を狙う捕食者の眼でした。」
そう、なぜか奥手だと言う人は男性に多く。逆に肉食系は女性が多かった。その所為で1階で肉食女子達が作戦会議した後、2階に獲物を探しに行くという流れが出来つつある。肉食男子と草食女子?そっちも似たような流れだな。まぁ肉食同士でくっついたり、草食同士でくっついたりもしてるがな。
まぁもう少し様子を見て、それでもゴチャゴチャしそうだったらルールを追加するか。あっ!先に集団で相手を囲んでお付き合いを強要するのは駄目としておこう。ついさっきショタっ子が泣きながらお姉さん方に連行されて行って可哀そうだったし。
さて、皆さんは覚えているだろうか?そう、ポイントの話である。おさらいとして貰えるポイントのリストはこちらだ。
魔人を結婚させる +100ポイント
魔人に彼氏・彼女を作る +50ポイント
魔人に人との縁を作る +30ポイント
魔人と仲良くなる +10ポイント
この会は俺達が仕切っている。そして、会の参加者はどんどんカップルになって行っている。つまり、彼氏彼女が出来ている訳だ。。と言う事は?
ピロン♪魔人に彼氏・彼女を作る +50ポイント
ピロン♪魔人に人との縁を作る +30ポイント
そう80ポイントがどんどん入って来る!ポイントうっはうっはですわぁ。あっ、トレンド情報の10ポイントはしっかりと貰いました。モロモロ含めて100ポイントにはなってたな。
「すでに8000ポイント近く集まってますわ。」
「100人近くがカップルになった計算か。」
「あっルドさん。仲の様子を見て、襲撃計画を立てた人達が参加したいって言ってます。」
「暴れないと約束してくれるなら良いぞ。参加費用もしっかりと貰ってくれ。」
「(;・∀・)ダ、ダイジョウブ…?」
「まぁ何とかなるだろ。ここで暴れたら住人と旅人双方から攻撃される訳だしな。」
「えっとルド様?独身の住人の方々が参加したいって言ってますけど?」
「参加費用払えるなら良いぞ?」
「あっルドきゅん。今王宮から発表が在ったわよ。魔人達の迫害を止めて、これからは共生の道を歩むんですって。砂鯨と行く砂漠ツアーも発表されてたわ。」
「おっそうなのか。だったらカップルになった人にデートで行って貰うのも良いな。」
「ふふふ、そう言うと思って砂鯨に5匹程オアシスに回って貰うように説得して来たわ。王宮からの許可も取得済みよ。」
「おっ!サンキューな。助かった。」
「お礼は体で良いわよ?」
「抜け駆け禁止です!」
「協定違反になるわよ?」
「わー!皆さん喧嘩は駄目ですよー!」
そうだぞ?参加者に喧嘩は駄目って言っときながら、運営の俺達が喧嘩してどうする?まぁ4人の事は放って置いて、テラスとオアシスに居る人達に砂鯨の事を告知してくるか。
あー、一般住人が参加するなら魔人が居るってちゃんと告知しないとか。王宮からの通達も在った事だし、大々的に発表しちまおう!ビックリして帰る奴も居るだろうけど、逆に興味本位で来る人も居るかもな。旅人連中には元々相手は魔人だと言ってあるから心配はいらない。これはさらに会が盛り上がるだろうな。
しっかし、本当にこの状態何とか出来るんだろうな巨神様?俺は喧嘩をしている4人を見ながらため息を吐くのだった。
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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