第538話

よし、巨人の籠手交換完了!早速装備して攻撃出来る様にしてっと。さて、ここまでは良いが後はどうやってポイント貯めるかだな。


「もともと魔人さん達のお手伝いでポイントが貰えるって話でしたよね?」

「やったら何か手伝う事が在るか聞きに行ったらええんちゃう?」

「賛成!イルセアママ達が居るし、一緒にポイント集められるよ!」

「ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ」

「待て待て、行くのは良いがチャットを送って行っていいか確認してからだ。」

「なんで?そんな事聞かへんでも、直接行って話合ったらええやん?」


そりゃあいつらがやっている女子会が確実に盛り上がっていて、俺の事がネタにされてるからだよ!


うん、アクセサリーを交換した時にリダとイルセアからチャットが来てたんだよ。師匠に襲われた時の事を詳しく聞きたいっていう文面と、師匠とローズが俺の寝込みを襲う計画建てているから自分達も参加するっていうアホな覚悟を決めたチャットがな。そんな事許すわけ無いだろう!!そもそもリダはまだ未成年だから保護設定でそう言う事は出来ないし見えない様になってるけどな。イルセア?成人女性の保護設定はデフォルトで解除だよ。


「ほな、今から行くでーって送るで?」

「話が落ち着いたかどうかを先に聞いてくれ。」

「あっ、大丈夫みたいですよ。報告も終わったし、女子会も解散したみたいです。」

「・・・・・念の為。ルゼダとクリンにも確認しておくか。」

「用心深すぎるんとちゃう?」


もし、万が一女子会が解散したっていう話が嘘だった場合。最悪そのまま俺は襲われてしまう。さっきから背筋が寒いからな、確実に襲ってしまおうという話が出ていた筈だ!うっし、2人からも大丈夫だと返事が来た。これで当面の安全は確保できたな。ならばさっそく地下街に向かうか!


と、移動を開始して地下街に向かう途中。なぜか俺達の前に大勢の旅人が現れて道を塞ぎ行く手を阻んだ。うーむ、見るからに柄の悪そう・・・では無いな。普通の旅人達だ。だがこちらを見る眼が血走っていて、鼻息も荒い。手にはもちろん武器を持っている。いやなんで?


「ここで会ったが100年目!!リア充死すべし!慈悲は無い!!」

「「「「リア充死すべし!!」」」」


こっちに武器を向けながら先頭に立っていたスキンヘッドの男がそう声を上げると、後ろに居た人達も同じように声を上げる。その光景を見てベニが一言。


「うわー、解りやすいなぁ。」

「こらこらベニ?本来ならうち等もあっち側やねんで?」

「そう言えばこのイベント、妻帯者は独身に襲撃されるんだったな。今まで忘れてたわ。」


行く手を阻んだ奴等のネーム。その横にはハートに罅が入ったマークがくっ付いている。あれは振られたって表現で良いのか?独身だったらハートが片方だけだと思うんだが・・・。


「ねぇねぇ、おじちゃん達は女の人に振られたの?だから泣いてるの?」

「(。´・ω・)?」

「「「「「ぐっふぅ!!」」」」」


無垢な幼女の言葉が大人を傷付ける!!いや、すまん。俺が考えてた事を代わりにシアが聞いてくれただけなんだ。だから血の涙まで流さなくても・・・・。


「そうだよ!俺達は振られたんだよ!」

「畜生・・・。イベント期間中だったら俺達でも彼女が出来ると思ってたのに・・・・。」

「まさかイベント期間の間に告白して振られたら、このような聖痕を刻まれることになるとは!!」

「あぁそうさ!ここに来るまでに旅人をナンパしまくったさ!だがなぁ!どいつもこいつも彼氏持ちだったさ!」

「かといって住人に手ぇ出したら地獄行きだ!!」

「だったらもう開き直ってリア充を狩るしか無いだろう!」


血の涙を流しながら魂の叫びをあげる男共。そんな彼らにルリが一言。


「いやその理屈はおかしいんとちゃう?」

「しょうがないよ。もうイベント楽しむにはそうするしか無いんだから。でもルド兄様は厄災武器持ってないよね?」

「持って無いなぁ。」


そもそもが強すぎる厄災武器を誰でも手に入れられるようにって言うのがイベントの目的だ。だから俺を襲っても意味は・・・・。いや、そうでも無いのか。確か眷属武器の欠片が手には居るんだったな。


「どっちでも良いんだよ俺達は!4人も侍らせているハーレム野郎をぶち殺したいだけなんだからよぉ!!」

「あっ、それが本音か。」

「そうだそうだ!何だよ4人分のハートくっつけてるとか!しかも2人は住人だと!裏山しぃぃぃぃぃぃ!!」

「完全に妬みやな。」

「しかも!幼女2人に少女2人迄一緒とか!俺達に譲れ!あと一緒にお茶でもどうですかお嬢さん!」

「えっと。ごめんなさい。生理的に無理です。」

「ぐはぁっ!!」


あっ、どさくさに紛れて告白した推定ロリコンが撃沈した。いやね?俺もこの状況はおかしいと思ってるぞ?思ってるがどうにも出来ないんだから妬まれてもなぁ。変われるもんなら変わってやりたいさ。切実にな。


「キィィィィィィ!!その余裕の表情がむかつくぅぅぅぅぅぅ!絶対にぶっころぉぉぉぉぉす!!」


別にそんな顔をしたつもりは無く、ただ呆れていただけなんだが・・・・。


そんな俺に向けて顔を真っ赤にして唾を飛ばす男共。うーむ、モテない気持ちはよーく解るんだよなぁ。俺もゲームだと結婚しているが、リアルだと彼女も居ないからなぁ。今までそんなの出来た事も無いし・・・・。うっし、ちょっと可哀そうだから手助けしてやるか。丁度良い人達もいる事だし。


「なぁ、ちょっと聞いて良いか?お前等は住人がパートナーでも良いんだよな?」

「何だ!俺は住人も妻にしてるぜって自慢か!自慢なんだな!?」

「いや違くて。丁度相手を探している住人の人達が居るんだが・・・・。会ってみる気は在るか?」

「「「「「「「是非!!」」」」」」」」


おわっ!?男達が頭を下げると同時に突然人が増えた!どこからか現れたのか女性達まで参戦して来たぞ?相手が居ない者同士なんだからそこでくっ付けば良いんじゃないか?同じマークを付けていて気が合いそうなんだし。


「嫌よ!こんな性格最悪な性欲魔人の相手なんてしたくないわ!」

「そうよそうよ!女と見たらエロい目で見る欲情猿何て願い下げよ!それよりもイケメン!外見も性格もお財布もイケメンが良いの!」

「紹介してくれる人にイケメンは居るのよね?居るって言いなさい!!」

「ショタは!短パンが似合いそうなショタは居るの!?」

「ショタ爺でも良いわよ!」

「おっおぉ?えっと確か居たと思ったんだが・・・・。」

「「「「「「いよっしゃーーーーー!!」」」」」」


男性陣よりも後から現れた女性陣からの圧の方が強い!俺は瞬時に詰め寄られて言質を取られてしまった!いやまぁ、魔人の男性はイケメン揃いだから大丈夫だと思うが・・・。財布がイケメンって何だ?後短パンが似合いそうなショタってどういう性癖してるんだよ。ショタ爺何て初めて聞いたわ!!もうこれは通報案件なのでは?


「ルド兄?もしかして魔人達を紹介するん?大丈夫なん?」

「まぁ紹介はして、後は本人達の努力次第かなぁ?魔人達から開いてた話だと後腐れ無いだろう?なんせ子供さえ出来たら後は別れても良いとか言ってたし。両方WINWINになれそうじゃないか?もちろん関係を続けるならそれ相応の努力は居ると思うけどな。」

「本当に良いんですかねぇ?魔人さん達にも選ぶ権利が在る訳ですから、確実に相手が見つかるとは思えないんですけど・・・・。それなのにあの人達めちゃくちゃ喜んでますし・・・・。」

「なんか人が増えて来てるよパパ?本当に大丈夫?」

「アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ」


マジか。シアとアイギスが言う通り続々と人が集まってきている。しかもどいつもこいつもハートブレイクマークくっつけてるなぁ。


あー、こりゃ誰かがSNSで情報撒いたな。広めるのは良いけどそれで誰もパートナーになって貰えない状態になっても俺は知らんからな?まぁ言っちまったもんは仕方ない。とりあえずリダ達から事情を説明して貰って、魔人達には地下街から出て来て貰うか。


「とりあえずルリ達はキーラちゃんの食堂に一っ走りして貸し切りにして来てくれ。もうここまで人が集まっちまったら仕方ない。大規模な合コンにしちまおう。こっちは魔人達の知り合いの独身者全員に声掛けて貰うから。」

「今SNS見とったらなんや襲撃の計画も上がっとるけど?」

「そいつらが俺の障壁抜けると思うか?」

「あー、無理だと思います。あっ!でも一部の人は抜けちゃうかも?攻略を優先している人達も参加しているみたいですし。」

「じゃあ合コン中はシアとソウルコネクトを使えば良いさ。あれは外からの攻撃も捕食するからな。」

「うん!シア頑張るよ!」

「(´・ω・`)」

「アイギスは給仕の手伝いしてくれな。俺が料理を色々作るからさ。おっと、材料を買ってこないとなぁ。」

「( ´ ▽ ` )ノ」


しっかし、凄い盛り上がってるなぁ。あんまりがっつきすぎると相手に逃げられちまうぞ?そこん所解ってるのか?



毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

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