第506話
【だからお願いします!!マリッジイベントでどうにかしますのでそれまではそのままで居て下さい!!】
「イベントが終ったら解除出来るんだな?そのままって事は無いんだな?」
【・・・・・・・・。】
「おい返事しろよ神さんよぉ!!」
「まぁまぁ、ルドさん落ち着いて。」
【せめて1人になるようにはしますので!どうか!どうか!】
まったく!!今回もイベントの運営側で参加する事になる奴じゃねぇか。単純に楽しめるイベント出してくれよ・・・・。
【普通に楽しんで頂いて良いんですよ?ただ、婚姻状態の解除が出来ないだけで。】
「4人のスキンシップが激しいからさっさと解除したいんだよ・・・・。」
「押しかけ女房みたいになってましたもんねぇ。」
暇を見つけては何か手伝う事は無いか?とか、買い出しに代わりに行こうかとか、果てには夜の世話をしようかと言って来てたからな。接客係のイルセア以外は叩き出した。あの店に4人以上の従業員は必要無かったからな。
「そう言えばなんでイルセアさんが手伝ってたんですか?他の人手も良かったのでは?」
「なんかリアルで接客業してるって話でな。実際うまく人を裁いてくれるし、クレーム対応もうまかったからそのまま働いて貰ってた。」
「なるほど、イルセアさんがルドさんの本命と言う訳では無かったのですね?」
「断じて違うな。」
そもそもゲームの中とは言え俺は結婚するつもり無かったんだよ。今回はイルセアを守る為に仕方なくしたけどな。
「そうしたらあれよあれよと4人分だよ。おかしいだろこれ?住人が2人混じってるんだぞ?」
「それだけ好かれてるって事で良いんじゃないですか?」
【その愛ゆえに暴走したら世界が・・・・。】
あいつらの所為で世界がやばい!!本当に穏便に解除出来る様にしてくれよな巨神様。
「その問題の4人は何処に行ったので?」
「クランハウスに先に戻ってる。色々と準備が必要だからってよ。」
「それって襲われる感じですよね?大丈夫なんですか?」
「・・・・・・だから帰るの遅らせたんだよ。」
猛獣の様な目をした4人と一緒に帰って居たら今頃食われてただろう。もちろん性的に。
「それでも帰るんですか?」
「このまま別大陸に逃げたい。逃げたいが・・・・シルの奴が戻ってきて状況を説明しろってさ。」
「それは逃げられませんね。」
もともと厄災の所為で濡れ衣着せられて、それを晴らす為にこの大陸に来た。事件は解決したが報告書何て送って無かったから、細かい状況を聞かせろと連絡が来たんだよ。戻って来なければ犯罪者として扱うっていう文言迄付けて。犯罪しゃだって言うなら罪状は何だって送り返したら、使者としての報告義務を怠った事と王国に対する内部干渉だってよ。ぐぅの音も出なかったわ。
「さてと、グダグダしてても仕方ない。さっさと帰るか。タンケはどうするんだ?」
「今回の件で私は力不足だと実感しました。ですのでまたしばらく放浪の旅に出ます。あっクランには入れて下さい。」
「あいよ。申請送っといたから了承してくれ。」
「これですね。はい、入りました。これからよろしくお願いしますリーダー?」
「そう言う柄じゃないって解ってて言ってんだろ?まぁいい、歓迎するよタンケ。」
因みにモッフルとイルセアも俺のクランに入っている。自分達のクランはどうしたんだ?って言ったら、全員まだソロで活動しているだけだったらしい。クインの奴だけは自分の下僕クランを作るって言ってどこかに行った。バルド?プリムラさんとよろしくやってんじゃ無いの?
「うっし、じゃあ移動よろしくディア!」
『今までさんざん無視していおいて足として必要になったら声を掛ける。まさに外道の
様な行動ですね主様?」
「お前はお前で元に戻ってるんだなぁ・・・・。」
何とかディアを宥めてジャイアント王国に向かって飛んで貰う。その後そのまま霊廟に行き、シルに今回のグルンジャ大陸での騒動の報告を行った。
俺の力が奪われた事に対して驚いていたシルだったが、それもパワーアップして帰って来たと解ったとたんに安堵した表情をしていたなぁ。それとしばらくはジャイアント大陸から出ない様に言われてしまった。
どうも、アイン達が行っている交易で空中大陸に変化が在ったらしい。その対応に力を貸して貰うかもしれないと言われた。もちろん俺は快諾した。まぁそこまで急ぎではないし、もしもの時にという話だったけどな。
という訳でクランハウスに戻って来たんだが・・・・・。一体全体どうなってる?
「なんで誰も居ないんだ?」
そう、久しぶりに戻ったクランハウスに誰も居なかった。極楽島に行ってるのかと思いそちらも顔を出して見たが、ホーラもジョーゴも皆を知らないという。一体全体どうしたんだ?
「チャットにも反応無いなぁ・・・・。」
「とうとう主様も愛想を突かされましたか。大丈夫ですよ?ディアはずっとそばに居て罵って差し上げます。」
「普通に心折れるから止めれ。でもなんで誰も反応してくれないんだ?」
「ただいまー。今帰ったで~。」
「戻りましたー。」
そこに丁度ルリとベニが帰って来た。なぁ2人共、リダ達知らないか?
「あー、なんや全員ルド兄と距離取る言うてたで?」
「なんで?」
「今度のマリッジイベントで1番を取る為らしいです。それで誰がルド兄さんに相応しいか決めるって意気込んでました。」
巨神様もう動いてくれたのか・・・・。でもなんで全員が同じ事を?
「抜け駆け禁止やて。」
「物理的に距離を取って愛を育むって言ってました。」
「あの4人に恋愛感情持ったこと無いんだが?」
シチート師匠は師匠として尊敬しているが変態だし、リダは姪っ子みたいなもんだから対象外だし、イルセアとローズに至ってはそこまで絡み無かっただろう?なんで?
「それをうちらに言われても困るで?」
「あっでもイベントの時楽しみにしてて下さいって言ってました!」
「・・・・・・。そこはかとなく不安だなぁ。」
隠れて変な事してないだろうなあいつら・・・・・。
「モッフルはどうした?」
「新しい友魔捕まえに行ったで?」
「ルリとベニは何してたんだ?」
「せや!!向こうに呼ばれる前に未完成やった奴が完成したで!!」
「シルさんにも協力して貰って作り上げたんです!是非見て下さい!!」
そう言ってクランハウスの庭に連れて来られる。そこには、立派な飛行船が停泊していた。
「じゃじゃーーん!ティーターン所属小型高速飛行艇『ヘルメス』や!!」
「これで小型なのか?俺が巨大化しても余裕そうなんだが?」
「新しい飛行船の規格では小型なんです。中型に近いサイズなんですけどね。」
形は気球の下に船の船体がぶら下がっている形だ。船体の横に2つと気球部分に1つ、推進機関とみられる長い筒が合計6つくっ付いている。
船体と気球の間にはガラスの様な物が嵌っていて視界の確保もバッチリだ。中には操舵輪も見える。気球側の上部に2門の砲台と、船体下部に1門の砲台が見える。
「2連装速射砲台やで。」
「従来の砲台と違って魔法と物理、両方使える様に調整して在るんです。」
「気球の部分は浮遊機関で良いんだよな?」
「せやで、でも殆ど居住区で浮遊機関は真ん中に一個しか載せてないねん。下の船体は倉庫兼機関部や。」
「ドラゴン素材を惜しげもなく使ったので見た目以上に強度は高いんですよ?コアに使った物が風のドラゴンさんの物だったみたいで速度もかなり出ます。」
ふむ、流線型のフォルムは風を受け流すだろうし。ベニの言う通りならかなりの速度が出そうだ。だけどそんな素材どっから手に入れた?
「お姉ちゃんの作った武器。結構人気なんです。」
「その金をつこて作ったんやから文句言われる筋合いないで?うち個人の所有にせんで、クランの持ち物にしたんやから感謝して欲しいわ。」
「それなら自分の所有物にすれば良かったんじゃないか?作り上げたのはルリだし誰も文句言わんと思うが?」
材料費から制作まで全部ルリとベニがやったんだったらクラン所属にする必要はないんじゃないか?
「皆で乗った方がおもろいやん!!」
「ディアちゃんに乗るのも良いですが、あまり長時間乗っているとディアちゃんの負担になると思ったんです。だったら休憩しながら飛べる場所を作ろうってお姉ちゃんが。」
「こらベニ!ばらすんやない!恥ずかしいやん!!」
「お気遣いありがとうございます。こんな重たい主を乗せているのでいつも一杯一杯で・・・・。」
「その割には軽々飛んでるように思うが?」
まぁベニの言う通り半分生物になっちゃったディアは、飛び続けると目に見えて疲れて来る。飛行速度が落ちたり揺れたりするんだよな。そうなった時に休憩できる移動拠点としてこの飛行船は使えるな。
「まぁ完成したのはルド兄のおかげやねんけどな。」
「うん?俺は何もしてないと思うが?」
「何言うとんの?国の相談役の兄ちゃんが使う船やで?国が協力してくれたに決まっとるやん。」
「そのお陰で強い素材が購入できたんです。」
「それでも俺は何もしてないと思うがなぁ。」
「そんな事はええんや!」
これでうちのクランも飛行船持ちになった訳だ。これからはディアとこのヘルメスを使分けていくかね。
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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やっべ!ストックが殆ど無くなった!それもこれもティアキンが面白のが悪い!
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