第433話
「はぁっ!?」
「無事に戻って来たわね。シアちゃんも元に戻ったわ。」
「あぁ、シア。本当に良かった・・・・。」
「苦しいよママ。」
目が覚めると師匠に顔を覗かれている状態だった。他のメンバーも俺の様子を見ようと周りを囲っていた。シアは一足先に目が覚めたのかシーラに抱き着かれて苦しそうにしている。
しっかし大罪スキルと元徳スキルのあの姿は何だったんだ?もしかして何かのクエストを発動させた?いや、ログには何にも残って無いな・・・・。あの場所は何だったんだろうか?
「あら、どうしたのルドきゅん?体の調子が悪いのかしら?」
「ん?いや、シアの意識を取り戻すときにちょっとな。後で話すよ。それで?合体技はどうなったんだ?」
「残念だけど覚えていないみたいよ?」
まじかぁ。まぁ仕方ないか、エラーも出たしスキルに妨害されたし。・・・・ん?待てよ?確か純潔はもう暴食が暴走する事は無いって言ってたよな?ログにも最初は暴食が暴れ出したって書いてあるし、もう一回試せばワンチャン在るのでは?
「パパもう一回試そう?」
「良いのかシア?」
「うん!もうこの子も暴れないと思うから!」
そう言って自分の胸に手を当てるシア。あの空間に居た時の記憶はシアも持っているからか、かなり確信めいた表情をしている。まぁ失敗しても純潔が何とかしてくれるだろうし、やってみるか!
「本当に大丈夫なのねシア?」
「うん!」
「旦那様、シアの事頼みますね。」
「まぁ大丈夫だろう。最初にスキル使っておけば。<身代わり>」
これで何か在ってもダメージが在るのは俺だけだ。シアが暴走するこたぁ無いだろう。それじゃあ繋がりを意識して・・・・。
「「<ソウルコネクト>!!」」
シアとルドのソウルコネクトが発動
5o¥:yd8zrg.kdタンカsタンカ4-タンカ45e・・・peb4
システム通常モードに移行。
シアとルドのスキル構成検知・・・・・・・。検知完了
大罪スキル・元徳スキルの所有を検知。優位スキル:<純潔>
<純潔>を元にソウルスキルを構成・・・・・・・・<暴食>が協力を要請。<純潔>がこれを受諾。
<純潔><暴食><双璧><陽動><精霊魔法(守護)><精霊の瞳>を元にソウルスキルを構成・・・・・成功
シアとルドはソウルスキル<捕食結界>を習得した。
時間掛かったなぁ。発動後の一文でエラーがまた出たのかと身構えたぞ。普通に使えて良かった。さてと、早速覚えたスキルの効果を調べようじゃないか。
<捕食結界>
外部からの侵入・及び攻撃を喰らって維持する結界。
効果
害意のあるモノや攻撃を寄せ付け、捕食する。
結界内部に入った時、回復効果と状態異常回復の効果を与える。
HP300ポイント回復
回復可能な状態異常
毒・麻痺・盲目・気絶・石化・猛毒・氷化・火傷・呪縛・緋毒・洗脳・催眠・死の呪い・ゾンビ化・隷属
外部からの攻撃を防ぐ。結界強度 60000ポイント
捕食行為によって結界の強度が回復する。
・・・・・自己修復機能付きの結界とか強すぎないか?中に入ったら回復するってのもやり過ぎじゃね?
「まぁっ!私の結界よりもかなり強いですね。」
「私のルドきゅんだから当たり前よ!」
「貴方のじゃありません!」
「私の旦那様ですもんねぇ。」
「女王の物でも無いです!!」
「なぁんでリダ達3人だけで盛り上がってんだ?」
ソウルスキルを発現した俺とシアが完全に蚊帳の外何だが?
「まぁまぁ、あの3人は放っておきましょうルドさん。それよりこれが合体技ですか。」
「スキルを元に作られる合体技。ソウルスキルですか。滅茶苦茶強そうです!私達も早く覚えたいねお姉ちゃん!」
「効果がえげつないのはもうルド兄やからしょうがないんやろなぁ。」
「パパシア頑張ったよ!」
「ヽ〔゚Д゚〕丿 」
「よく頑張ったなシア。」
さて、これでシアが結界を覚えるって事修行は終わったな。
「ルドさん。気が付いていない様ですがこの結界。攻撃機能が付いていますよ?」
「ん?」
「ほんまや!よく見たら捕食って書いてある!」
「って事はやっとルド兄さんが攻撃方法を手に入れたって事?」
「そうなるね。」
ま・ま・まじかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!やっと!やっと攻撃出来るのか!俺は呪いから解放されたのか!やっふーーーーーーーーー!!
「めちゃんこ嬉しそうやん。」
「あっ、本当に使えるのか実際試してみた方が良いんじゃないですか?ほら、攻撃出来るスキルを覚えても、発動したらダメだったって良く在るじゃないですかルドさんには。」
「はっ!そうだった!何度それでぬか喜びさせられたか・・・。よしシア!ちょっと外で試すぞ!」
「はーい!」
「あの3人はどうしますの?」
「放っておいていいんじゃない?まだ言い争いしているし。」
という訳でシーラ達は忙しそうだったので放っておいて、俺達は都の外に出た。さぁ結界を試すぞ!
「行くぞシア!」
「うんパパ!」
「「ソウルスキル<捕食結界>!!」」
うむ、使ってみた感じ範囲はかなり広範囲まで行けそうだな。って言うか空中大陸くらいなら覆えそうな程広げられる。これ地上に戻ったらジャイアント王国の在る大陸全土を結界で覆えるぞ?
まぁ実験だからそこまで大きくはしない。せいぜい俺達を覆うくらいだ。さて、敵は来るかなぁ、って来た!!
「・・・・・なぁルド兄?アレ多すぎひん?」
「あぁ!これが呼び寄せる効果か!」
「ルドさんの陽動と同じ効果なんですねぇ。」
「ひぃっ!空が黒に染まっちゃったよぉ~。」
「おー、虫さん一杯!」
「( ゚д゚)」
結界の発動を感知したのか、森に居る虫たちが一斉にこちらに向かって飛んで来た。かなりの範囲に効果が在ったらしく。森中の虫たちがこちらに向かって来る。
「さぁぶつかるぞ!」
ぐじゅり。ぼと。
結界に当たった虫は、頭を齧られたように失って地面に落ちた。他の虫達も同様に頭を齧られて死んでいく。いや昆虫の体の構造上仕方ないとは言ええげつないなこれ。
「どうですルドさん?ドロップ品は手に入ってます?」
「敵を倒したら体に何かが流れ込んでくる感じがしますわ。ルドさんは感じますの?」
ルゼダが言っているのは経験値的な奴の事か?ん~・・・・・。全く感じないな!それにドロップ品も何もねぇ。そもそも敵を倒したってログが出てこない。
「パパは何も貰って無いみたいー。」
「あぁ成程!これは攻撃では無くて食事。だからルドさんの呪いが発動しない訳ですわね。そして食材からはドロップも経験値も手に入らないですわ。」
「攻撃手段では在るけども、完全に攻撃では無い訳だね。」
「そうですわ。現に結界強度が減ったら捕食。満タンなら捕食していませんもの。バフ効果は残っているかもしれませんが・・・。」
「うちら何にも感じへんよな?」
「そうだね。」
「バフ効果は無いみたいですわね。」
本当に拠点防衛にしか使えない結界って訳か。まぁ敵が倒せるんだから良し!!俺の力で敵が倒れていく様を見るのは楽しいぜぇ!!
「パパもう駄目、シア疲れた・・・・。」
「へっ?」
シアが目の前でどっかのゆるキャラみたいに垂れた。すると結界が消え、虫達が慌てて森に逃げ帰って行く。いやどうしたシア?
「もう魔力ない~。」
魔力が無い?そう言えばこの結界発動コストについて全く書かれてなかったな・・・・。どれどれ?
シア MP0
シアのMPが無くなってる!?えっ?俺は何にもコスト払って無いが?
「あっ、このスキル発動者はシアちゃんなのか。」
「くっ!私の考察が外れましたわ!発動者がシアちゃんだからこそ、ルドさんの呪いが発動しなかったんですわ!」
「はっ?えっ?つまり?」
「ドロップも経験値もシアちゃんに入るってこっちゃな。」
はぁっ!?なんだ?つまりこのスキルは俺の攻撃じゃないってか!!
「そう言えば結界の維持に捕食した攻撃やモノを使うと書いてあったけど?」
「多分変換効率が悪いんですわ。強力な攻撃や敵を捕食できれば回復出来るんでしょうが。ここに居るのは私達でも倒せるような敵ばかり。得られるエネルギーも少ないと予想できますわ。」
「そこの所どうなのシアちゃん?」
「ん~、100匹食べてMP1回復するくらい?」
「効率悪すぎるやん。発動と維持にはどれだけ使うん?」
「結界張るのに半分くらい?使い続けるのはちょっとで良いみたい~。」
「これじゃ検証になりませんわ!ルドさんさっさとシアちゃんのスキルを見せて下さいまし!!」
「おっおう。」
ルゼダに詰め寄られて俺はシアのソウルスキルの項目を表示した。
ソウルスキル
<捕食結界>(相方:ルド)消費MP400 維持MP10
外部からの侵入・及び攻撃を喰らって維持する結界。
効果
害意のあるモノや攻撃を寄せ付け、捕食する。
自身より脅威度の高い魔物、自身を死に至らしめる攻撃を捕食 MP回復10
自身と同程度の魔物を捕食、自身のHPに半分以上のダメージを与える攻撃を捕食 MP回復1
自身よりも弱い魔物を捕食、自身に少ないダメージを与える攻撃を捕食 MP回復0.01
結界内部に入った時、回復効果と状態異常回復の効果を与える。
HP300ポイント回復
回復可能な状態異常
毒・麻痺・盲目・気絶・石化・猛毒・氷化・火傷・呪縛・緋毒・洗脳・催眠・死の呪い・ゾンビ化・隷属
外部からの攻撃を防ぐ。結界強度 60000ポイント
捕食行為によって結界の強度が回復する。
自身より脅威度の高い魔物、自身を死に至らしめる攻撃を捕食 結界強度1000回復
自身と同程度の魔物を捕食、自身のHPに半分以上のダメージを与える攻撃を捕食 結界強度100回復
自身よりも弱い魔物を捕食、自身に少ないダメージを与える攻撃を捕食 結界強度10回復
何じゃこりゃ!!俺のスキルよりも表記が多いぞ!!
「これで確定しましたわね。このスキルの発動者はシアちゃんですわ。」
「維持にMPを持って行かれるのか。シアちゃん頑張ったね。」
「えへへ~。」
「でもこれじゃずっと使い続けてられへんのちゃう?」
「もしかしてシアちゃんの修行、終わってないんじゃないかな?」
「まじかぁ・・・・。俺の攻撃じゃなかったかぁ・・・・・。」
「駄目ですわ、全然聞いてませんわ。」
純潔が主導権握ったから俺が攻撃してると思ったんだけどなぁ・・・・。マジかぁ・・・・。ってか合体技何だから俺にも何か恩恵くれよ!せめてドロップ少し分けてくれるとかさぁ!!
《個体名ルドは<不殺の誓い>が在る為に攻撃出来ません。攻撃出来ない者はドロップ分配と経験値獲得の権利を失います。努力してスキルを成長させましょう。ガンバ♪》
止め刺しに来るんじゃねぇよヘルプさん!!そして何だ最後の1文は!軽すぎるんだよ畜生ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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