第411話

さてやっと村に入れた。だけどなぁ、そう入れるとは言えここは“村”何だわ。つまりなぁ~んにも無い牧歌的な場所だ。宿を用意する!!何て梟隊長が言ってたが、それもたまに来る行商人が止まる為の空き家だって話だしなぁ。


まぁでも何も分からないよりましか?早速村の人に話し掛けて情報収集するぞ!!


という訳で聞き込み開始!!唐揚げを大量に売っている鶏の奥さん。自慢の鳩胸(文字通り)をバルンバルンさせながらクリンを誘惑しようとしてルゼダに追いかけ回される鳩。通りがかりの燕兵士。体の敏感そうな部分がピンク色に腫れてアヘ顔晒す鳥人達。めちゃくちゃ臭い匂いを村の外で必死に落そうとする鳥人達。なぜかアラクネと一緒に居てキスマークをたくさん付けた鳥人種の男性達と、それを白い目で見る鳥人種の女性達。色々な人に話を聞いたが有力な情報は1つも得られず・・・・。っていうか誰も飛行船技師の事を知らないってどういうこっちゃ?


「・・・・やっぱりおかしいですわ。」

「何がおかしいんです?ルゼダちゃん?」

「私達は空中大陸が進んだ文明を持っていると思って来た訳ですわ。そんなに進んだ文明なら飛行船を開発する技術がまだ残っているはずだと。」

「まぁそうだな。元々マロもここで作られたバイクな訳だし。ルシファー、今のウィンドルが交易していた訳だしな。」

「ですが、ここにはその文明の片鱗が全く見えませんわ。」

「確かにルゼダの言う通りだね。ここの建物は土煉瓦で出来た物ばかりだし、屋根なんて植物の茎を乾燥したものを束ねた物しかない。」

「でも兵士達が使っている武器は銃ですし、不思議な能力の着いた鎧を着てますよ?」

「たしか人を再生する装置も在る言う話やったよな?それは十分文明の片鱗と呼べるんちゃう?」

「それだけでは十分ではないと思いますの。リアルと一緒で進んだ文明と言うのは、必ず生活を便利にする物にも使われるはずですわ。軍事にだけ利用されるという事はあり得ませんのよ?」


よっぽど争い好きな君主でも居たんじゃないか?言おうとしている事が分からんでも無いが・・・・。


「まだ居たのか羽無し共め。」

「あっ梟隊長、丁度良い所に。ちょっと聞きたいんだけどよー。」

「えぇい鬱陶しい!馴れ馴れしく肩を組むな!!」

「まぁまぁ、梟隊長は飛行船技師って知らない?」

「あん?お前等はそんな化石を探しに来たのか?飛行船技師なんぞ30年前に全員廃業しておるわ!!」


まじで!!1人も残って無いの!?そんな事無いだろう?


「ふんっ!無知な羽無しに教えてやる!我等の大陸『エアリオン』には資源が無い!だからこそ技術を売って外界と貿易していたのだ!50年前まではな!」


偉そうに語る梟隊長の話が長かったので簡単に纏めるとだな。


50年前までは地上から資源を買い付け、その資源を元に発明を行い、出来た発明品を地上に売って交易していたらしい。


だけど地上の戦争が激化。交易をしていた相手が空中大陸の技術力を狙って襲ってくるようになった。


時の権力者がその事を憂い、鎖国を決定。以降地上との貿易はしばらく見送られる事となった。


5年くらいして、地上の争いも落ち着いただろうと貿易を再開しようとした時、空中大陸の周りが嵐に取り囲まれる事件が起こった。嵐は空中大陸と言一緒に移動するように動き、時折空から隕石を降らして攻撃してくる。


丁度その時空中大陸で生まれた現女王が大陸全土に結界を張り、攻撃を凌ぐ事は出来た。だが地上との交易や通信は完全に途絶え、孤立したという事だ。


「ふーん。つまり女王さんは結界が張れたから女王になったと?」

「あの方が居なければこの大陸はすでに落ちておるわ!故に我等がお守りする女王になって頂いたのだ!!」

「その人がシアみたいな羽なのー?」

「そうですよ姫様。あなたの様に透き通った美しい羽をされています。」


こいつ露骨に態度変えるよな・・・・。まぁでも欲しい情報は出たかな?つまり今飛行船技師は空中大陸に居なくなっちまったと・・・・・。どうすっぺこれ?


「本当に誰も技術を継承していませんの?研究を続けている方も?」

「ふんっ!王都に行けば1人くらいは居るかもしれんな!」

「つまり王都に行けと言う事だね。」

「ありがとうございます梟さん。私達王都に行ってみます。」

「お前等の様な羽無しが王都に等入れるものか!王都に入場するには特別な許可証が要るのだ!!」


おっと?そんな許可は持っていませんねぇ?そしてそんな事を言い出したという事は梟隊長は許可を出せるんじゃないんですかぁ?そこんとこどうなのよ梟隊長さんよぉ?


「・・・・知らんな。」

「露骨に視線を逸らしましたわ。」

「つまり許可が出せるんですね?」

「ほなはよ許可くれ!!」

「そうですよ!私達レースで上位だったんですから!」

「しかも独占したもんな。」

「もしぐずる様なら・・・・。」パキッポキッ!

「ぐぬぬぬぬ!」

「許可出してー。」

「(*´・ω・)(・ω・`*)ネー」

「姫様がそうおっしゃるなら・・・・。所でお前等は何処から来たのだ?」


いやもう本当今更な質問が梟隊長から出て来たぞ?そんなもんさっき言ってた地上からに決まってるでしょうが。


「なにっ!?どうやって来た!吐け!吐かぬなら牢に入れるぞ!」

「隊長達も見ただろ?マロに乗ってだよ。」

「きゅっ♪」

「・・・・・・。こいつは地上と行き来出来るのか・・・・。これなら女王様もきっと・・・。仕方ない、特別に許可を出そう。持って行け。」


ルド達は『王都エアリオン入場許可証』を手に入れた!


「ありがとな梟隊長!」

「ふん!用が済んだならさっさと村を出ていけ!」

「あっすまんそれは出来ん。」

「なぜだ!許可証も渡しただろうが!!」


そんな事言われてもログイン制限時間何だから仕方ないじゃないか。とりあえず空き家借りるぞー。


空き家で一泊した後は、朝食で鶏さん家の唐揚げを食べて(家の中でボロボロになった鶏の旦那さんが必死になってから揚げ作ってたよ。)から王都に向かう。王都の場所は梟隊長から聞き出していたからな。全員マロに乗って出発だ!


さて突然だが皆さんはお気付きだろうか?この大陸に来てから敵が全て昆虫で在るという事に。ほとんどの昆虫は羽と固い甲殻を持っていて、人と同じ大きさになったとしたら誰も勝てない程強いという事を。えっ?なんでそんな話をしているんだって?そりゃ絶賛昆虫に襲われているからだよ!!


ボンバーローカスト HP1000


なんだ弱いじゃないかと思ったそこの君!!それは間違いだぞ!俺達も単体だったら十分戦える。だがな、こいつ等イナゴ何だよ!イナゴの恐ろしさは畑を食い尽くす程の群れを作る事だ。時には空を覆いつくす程の群れになるんだぞ?今みたいにな!!


ボンバーローカストの自爆攻撃

自爆・自己犠牲・道連れ・執念スキル発動

ダメージ1000ポイント


ボカンッ!


それにこいつ等自爆してHPと同じダメージ与えて来るんだよ!!


ルドの防御

万想の鎧・双璧・エリアガード・金剛巨人体・純潔スキル発動

金剛巨人体の効果発動 ルドのHPを500ポイント消費し受けるダメージを50%カット ルドの残りHP500

スキルコンボ!!万想の鎧・双璧・純潔スキル発動により<守護者の鎧>が発動 ルドのHPが300ポイント回復 ルドの残りHP800 ダメージ-500ポイント


続いて万想の鎧・双璧・エリアガード発動により<盾の障壁>スキルが発動 ルドの周りにダメージ-1310ポイントの障壁が発生


ボンバーローカストの攻撃は金剛巨人体の効果により半減

ダメージ500ポイント


盾の障壁によりルド達のダメージ0ポイント


俺のスキルで何とかダメージは0に抑えてるが、王都迄ずっとこのままだとさすがに問題視されて都に入れて貰えなくなるぞ!


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

This work will be sent to you by kotosuke5, who is Japanese. Unauthorized reproduction prohibited 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る